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入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法

おはようございます。
今日は本を紹介します。また文章術に関する本です。(笑)本当に文章が苦手で何冊も買って読んでいます。有名なバーバラ・ミントの「考える技術・書く技術」をベースに日本人向けに書かれた1冊です。

入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法


タイトル:入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法
著者:山崎 康司
発売日:2011/4/7
ジャンル:ロジカル・シンキング
IISBN-13: 978-4478014585

ロジカルシンキングを難しくする日本語

バーバラ・ミントの「考える技術・書く技術」で紹介されていたピラミッド原則を実践するときに、日本語特有の主語への意識の低さ、論理が曖昧なままでも使えてしまう接続詞が考えをまとめ、表現する足を引っ張っていると主張しています。

接続詞「しりてが」

本書ではそのため接続詞「しりてが」を使用禁止にしています。「しりてが」とは論理的な関係が明確でない接続詞です。
  • ・・・し、・・・
  • ・・・であり、・・・
  • ・・・して、・・・
  • ・・・だが、・・・
  • ・・・せず、・・・
  • ・・・なく、・・・
たしかに自分もよく使う接続詞です。都合よく使えてしまう便利な接続詞なので相当意識しないと多用しがちです。

あいまい言葉

本書では「あいまい言葉」を「しりてが」と同様に使用禁止としています。提案書や報告書、ビジネスレターなどで使いがちな言葉でハッとさせられました。代表的なあいまい言葉「見直し」「再構築」「問題」「適切な」を紹介いています。ビジネスの日常で使用されるごまかし言葉という厳しい表現で紹介されています。

豊富な事例・練習問題

各章に事例と練習問題が用意されていることも本書の魅力です。本文を読んで分かったような気持ちになってもいざというときに実践できない・・・そういう経験をすることが多いのですが、事例や練習問題でケアしてもらえるので理解度が深まります。特にピラミッドを作ることは簡単なようで、実際は難しいので、3章「ピラミッドを作る」で実際に問題を考えながら読み進めることが役に立つと思います。

メール劇的向上術

ライティングは実践しなければスキルが上がりません。毎日文章を書くことは厳しいと感じそのままではいつまでたっても実力は向上しません。ビジネスマンなら毎日目を通し返信するメールを使ってピラミッドをつくることで、身につけることを提案しており、「感謝の言葉にPDF」という秘策!?を紹介しています。最初に感謝を述べ、P=主メッセージ、D=詳細、F=今後のアクションとピラミッド構造でメールを書くことをアドバイスしています。

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