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4月, 2025の投稿を表示しています

不景気こそチャンス。中小製造業が今、攻めに転じる理由。

 おはようございます。 生産財業界に長くお世話になり、身に沁みついた習慣があります。それは不景気な時こそ、営業のチャンスだということ。 不景気だからこそ、「攻め」の新規開拓を。 景気の波が不安定になると、多くの中小メーカーの経営者の方が「この先、どうなっていくのだろうか」と心配になりますよね。特に、長年お付き合いのある取引先からの受注が減る、価格競争が激しくなる … 。そんな厳しい現実に直面している方も多いと思います。 でも、実は今こそが、新しい出会いやチャンスが眠るタイミングでもあるんです。 不景気=ピンチではなく、「変化の時」 世の中が不景気になると、大手企業も含めて、今までとは違うパートナーや仕入先を探し始めます。既存のやり方ではうまくいかなくなってきて、新しい風を求めている。つまり、中小企業が持つ“尖った技術”や“きめ細やかな対応力”が評価されやすくなるんです。 さらに、不景気の時期って、実は社内改革が進めやすい。組織の見直し、新しい営業体制づくり、マーケティングの再構築。今こそ、変えるならここだ、という好機です。 営業が苦手?それ、もったいないです! 「ウチは技術には自信あるけど、営業はちょっと苦手で…」 そう思っている経営者の方、とても多いです。でも、営業って“押し売り”じゃありません。むしろ、相手の悩みに寄り添い、「こうしたら、もっとよくなりますよ」と提案する行為。これは、技術者の考え方ととても似ています。 例えば、ある加工メーカーさん。これまでとはまったく違う分野の企業に声をかけてみたところ、相手が抱えていた技術的な課題にピタリとマッチして、あっさり受注に成功。話を聞いてみれば、「技術力はすごいのに、もっと早く知りたかった」と言われたそうです。 要は、「伝わっていなかった」だけなんです。 さあ、新規開拓を始めよう!4つのステップ 1. どこに届けたいかを明確にする  自社の技術が本当に役立つ業界・企業を具体的に絞り込みましょう。そう、「誰」に「何」を伝えるかです。 2. 情報発信を整える  強みをわかりやすく見せるパンフレットやWebサイトを整備。見える化が重要です。 3. 人とつながる場を活用する  展示会、商工会議所、業界団体などで新しい出会いのチャンスを増やしましょう。 4. 声を聞いて改善する  新規のお客様からの...

「営業が得意じゃない」から一歩踏み出す。ホームページを武器にする生産財メーカーへ

 おはようございます。 「営業はちょっと苦手で…」 そんな声を製造業の現場でよく耳にします。でも、それはこれからの時代、チャンスの入口かもしれません。 これまで築いてきた元請け企業や商社との関係性はもちろん大切です。ただ、取引構造の変化、価格競争の激化、人材不足といったさまざまな要因を受け、既存のルートに頼るだけでは将来の安定は難しくなってきています。 せっかくの高い技術力も、それを活かす「仕事」があってこそ。だからこそ今、営業も自分たちの手で取り組むことで、新しい成長のチャンスが広がる時代なのです。 自分たちの技術を、自分たちの言葉で届ける時代 「営業」と聞くと、押し売りや口下手な人には難しいというイメージが先行しがち。でも実際は、自社の強みをしっかり伝える、相手のニーズに耳を傾ける、信頼関係を築いていく──そんな日々の積み重ねが営業力を育てていくのです。 そしてなにより、自分たちが誇りを持って作った製品を、自分たちの言葉で届ける姿勢こそ、ユーザーからの信頼につながります。現場の声、ユーザーの反応──すべてが次の製品開発への学びにもなるはずです。 営業活動の第一歩に、ホームページを活かす とはいえ、いきなり営業を強化しよう!という話ではありません。まずは、ホームページを活かすことから始めてみませんか? 今の時代、多くの買い手はまずネットで情報を集め、比較し、接点を探しています。だからこそ、ホームページは単なる会社案内ではなく、「営業の入り口」としての役割が重要になってきているのです。 例えばホームページは、以下のような価値を生み出せます。 自社の技術や実績をわかりやすく伝え、新しい商談のきっかけをつくる 問い合わせフォームを通じて、見込み客と自然な接点をつくる 社長や技術者の想いをコラムで発信し、信頼を築いていく 採用ページで企業の魅力を伝え、人材との出会いを広げる とくに中小製造業では、「顔の見える発信」が大きな強みになります。かっこよくまとめる必要はありません。現場の熱量や想いを、自分たちの言葉で伝えることが、共感や信頼を生むきっかけになるのです。 技術力に、伝える力をかけ合わせて 製造業にとって、技術力は命。しかし、技術力だけでは生き残りが難しい時代です。「仕事を得る仕組み」や「伝える力」も、今や...

生産財購入リスクを減らす5つの方法

 おはようございます。 生産財業界で営業やマーケティングに取り組む際、製品スペック以外の要素も考慮する必要があります。今日は生産財購入のリスク回避行動について考察しました。 導入フェーズごとの実践的な判断軸 製造業における生産財(設備、ツール、ITシステムなど)の導入は、企業の競争力に直結する重要な意思決定です。しかし同時に、金額的な負担、生産性や品質への影響、業務プロセスの変更リスクなど、様々な不確実性を伴います。こうしたリスクを最小限に抑えるには、導入の各フェーズで適切な判断と対策を講じることが欠かせません。 フェーズ別・リスク回避の5つの代表パターン 生産財導入のプロセスは、「導入前」「導入中」「導入後」に分けて考えると整理しやすくなります。それぞれの段階で有効なリスク回避策を5つ紹介します。 1. 【導入前】事例や試験データで客観評価を 新しい製品や技術を導入する際は、まず第三者機関の試験データや他社での導入事例を確認するのが基本です。定量的・客観的な情報が、検討時のバイアスを排除する助けになります。加えて、実際に使用する現場の声を事前に拾い、自社との適合性を評価することが大切です。 2. 【導入前】専門家の知見を活用する 専門的な判断が必要なケースでは、業界に詳しい外部の専門家に評価を依頼することも有効です。自社では見えにくいリスクや、実際の導入現場での課題を事前に洗い出すことができます。 3. 【導入中】テスト導入・PoCで小さく試す 一気に全社展開するのではなく、小さな範囲で「テスト導入」や「PoC(概念実証)」を行い、現場でのフィット感や効果を検証する手法が主流になっています。初期コストを抑えつつ、実運用に耐えうるかを見極めることができます。 4. 【導入後】複社発注で依存リスクを減らす 特定のベンダーに依存する構造は、価格交渉力の低下や供給停止のリスクを高めます。複数社からの調達体制をあらかじめ構築しておくことで、トラブル発生時の柔軟な対応が可能になります。 5. 【導入後】既存取引先との関係強化 実績のある既存ベンダーとの関係性を大切にすることも、リスク回避の一つの手段です。導入時のサポート体制、カスタマイズ対応、トラブル時のレスポンスなど、価格だけでは測れない価値があるからです。 属人的判断から脱却し、判断の仕組みをつくる 製造業全体で...

本当にできていますか?営業現場でのヒアリング

  おはようございます。営業ならヒアリングが大事って耳にタコができるほど聞いていると思います。しかし、ヒアリングも「知っている」けど「できていない」典型的なスキルの一つ。自戒を込めて一度見直してみたいと思います。 営業の成果はヒアリング力で決まる 私はかつて、提案営業を1年間みっちり学ぶ機会がありました。理論を学ぶだけでなく、実際に営業活動を行い、提案書を作成して商談をまとめるところまで経験する実践的な内容でした。 参加者は、経営コンサルタント、ベテラン営業マン、独立を目指す会社員、大手企業の研修担当者など様々。彼らと共に、提案営業のスキルと、それを教えるためのノウハウを学びました。この研修は、私の営業スタイルに大きな影響を与えました。その中で最も印象に残っているのは、「提案営業の前提には、お客様から信頼される高いコミュニケーション能力がある」ということです。 研修の最後には、実際の営業活動を通じて提案書を作成し、発表する機会がありました。ある提案書は、お客様の悩みや願望がまるで見えるかのように描かれており、非常に説得力がありました。一方、どこかで見たような課題や分析ばかりのものもあり、ヒアリングの深さの違いが如実に現れていたのです。 論理的でメリットを強調していても、ヒアリングが浅ければ、それはただの売り込みに過ぎません。逆に、お客様の本音を丁寧に引き出した提案書は、「ここまで理解してくれるのか」と感動さえ与えるものになります。提案営業とは、お客様の考えを整理し直す作業そのものなのだと、私は実感しました。 ヒアリングの前に関係作り ヒアリングに入る前には、まず信頼関係を築くことがとても大切です。いきなり本題に入ってしまうと、相手も警戒心を持ったまま表面的な話に終わってしまいがちです。まずは仕事とは直接関係のない話題や、相手の趣味・最近の出来事などをきっかけに、自然な会話を交わして心の距離を縮めましょう。共通点を見つけたり、相手の話に共感したりすることで、「この人には本音を話しても大丈夫だ」と感じてもらえる土台が生まれます。 また、会話の中で相手が心を開いているかどうか、表情や声のトーン、言葉の選び方などを慎重に観察することも重要です。リラックスした雰囲気を作りつつ、相手の反応に敏感であることが、信頼関係の構築と質の高いヒアリングの鍵となります。 営業のカギ...

身近なツールで始める中小生産財メーカーの営業改善

 おはようございます。 「ものづくり」ができるのは「仕事づくり」ができているから。事業の継続には営業が欠かせません。 現状維持はリスク。営業スタイルの見直しが急務。 かつて生産財業界では、明確な売り込み先に向けた営業が主流で、工場便覧などを使い直接営業する手法がよく見られました。しかし、今ではそうした Push 型営業は敬遠され、営業側にもストレスばかりが溜まります。こうした背景から、ホームページなどを活用した新たな営業手法が求められるようになっています。今の時代に合った営業スタイルを構築しなければ、現状維持はリスクでしかありません。時代の変化に合わせて柔軟に対応することが、今後の成長の鍵です。 データ活用による営業効率の向上 生産財メーカーでは、買い替え周期を意識した販売計画が重要です。にもかかわらず、営業担当に任せきりのケースが多く、データの整備や活用が進んでいない企業が目立ちます。過去の購入履歴を分析すれば、需要予測の精度は大きく向上します。正確なデータがあれば訪問回数を減らしながらも高い成果を上げ、新規開拓の時間も確保できます。営業効率の改善には、エンドユーザーの履歴管理が不可欠です。 顧客密着こそ中小企業の強み 中小製造業にとって、顧客との継続的な関係構築は極めて重要です。しかし実際には、フォロー体制が営業任せで仕組み化されていない企業が多いのが現実です。購入履歴やメンテナンス記録をもとに先回りした対応ができれば、信頼関係も深まります。 システムよりもデータが重要 そのために高額なシステムを導入できればよいですが、多額な投資ができなくても Excel やカレンダーアプリでもできることは少なくありません。システムはあくまで道具であり、使う中身=データが整っていなければ意味がありません。システムよりもますは正確な顧客データの蓄積と活用が最優先事項です。 顧客密着にリソースを集中させよう 中小企業が注力すべきは、既存顧客との関係を深め、記録を残し、社内で情報共有しながら PDCA を回すこと。そこをおろそかにしたままの営業は非効率です。顧客密着を通じて初めて見える課題やニーズが、新しい製品・サービスの種になります。直接対話が減った今だからこそ、顧客と向き合う姿勢が企業の安定と成長を支えるのです。

中小生産財メーカー 成功する企業と沈む企業の違い

 おはようございます。 ものづくり企業は好きだし、リスペクトもしています。だからこそ、クライアントに言い続けていることがあります。それは、営業が大事ということ。 営業を他人任せにせず、仕事が集まる仕組みを作る 製造業の根幹はものづくりですが、どれほど優れた技術を持っていても、それを必要とする顧客とつながらなければ事業は成り立ちません。営業活動をおろそかにしていては、どんなに素晴らしい製品やサービスも意味を持たないのです。だからこそ、中小製造業の社長は「仕事が集まる仕組み」を作ることに注力すべきです。 営業を他人任せにせず、自ら動くことが重要です。例えば、商社に頼りきった営業では、価格交渉の主導権を握れず、厳しい競争にさらされるリスクがあります。また、知人の紹介や偶然のつながりに頼る営業では、継続的な案件獲得が難しくなります。営業とは「自分がつくりだすもの」であり、他者依存ではなく、自社独自の営業導線を構築することが不可欠です。 そのためには、PR活動やWebサイトを活用し、顧客との接点を増やすことが有効です。Webサイトを通じて問い合わせを増やすには、社長自身が関心を持つことが第一歩となります。自社の強みを的確に伝え、顧客に響くメッセージを発信することで、仕事の依頼が集まる仕組みを築くのです。 市場の変化を捉え、自ら成長への道を切り開く 市場は常に変化しており、課題は工場の中ではなく、市場と自社の間で生まれます。その変化に適応し、最適化を図ることがマーケティングの本質です。単なる市場調査や販促活動ではなく、広い視点で最適化を考え、検証を重ねながら進めることが求められます。長期的な視野を持ち、ムリ・ムダ・ムラをなくしながら地道に実力を高めていくことが、持続的な成長につながります。 営業活動においても、新規開拓を避けることはできません。既存顧客だけに頼る営業は短期的には楽ですが、長期的な成長は望めません。営業が苦手だとしても、それを他人任せにせず、自ら行動を起こす企業にこそチャンスが巡ってきます。 まとめ 迷路のように同じ過ちを繰り返すのか、それとも自ら気づき、軌道修正して成長への道を切り開くのか・・・すべては、自らの行動にかかっています。

会社が変わるときがWebサイトリニューアルのタイミング

おはようございます。忙しく過ごす日々の中で、気づけば今年も3か月が過ぎました。目標に向かって邁進するために、今こそ本業に集中し、基盤をしっかり強化することが重要です。Webサイトは会社の顔であり、本業を映す鏡のような存在です。本業が停滞すればWebサイトも停滞し、ビジネスが成長すればWebサイトもそれに応じて変化します。 サイトリニューアルがうまくいかない原因は? 「サイトをリニューアルしたらアクセスが減った」「最近Web経由の問い合わせが減少している」と感じ、マンネリ打破のためにリニューアルを考える方も多いでしょう。 リニューアルがうまくいかない原因はケースバイケースですが、SEOや導線設計など技術的な問題だけでなく、根本的な課題として「ビジネスの強化が進んでいない」ことが挙げられます。 お客様に新しい価値を提供できていないことが最大の問題です。競合他社が次々と新しい提案やサービスを打ち出している中で、自社が従来通りのままでよいのでしょうか? この1年間で、以下のような変化があった場合は、Webサイトをリニューアルするタイミングかもしれません。 サイトリニューアルのチェック項目 以下の項目に一つでも「はい」があれば、Webサイトリニューアルを検討する時期です。もし一つも該当しない場合は、無理にリニューアルするのではなく、まずは本業の強化に専念しましょう。 経営方針の変更 :社長交代や新しい経営戦略の発表 事業の拡大 :新規事業の立ち上げ、新市場開拓の方針決定 製品・サービスの進化 :新製品の開発、既存製品のバージョンアップ パートナーシップの変化 :大学や大手企業との共同開発開始、新しい代理店や取引先の増加 インフラの拡充 :新しい営業所や工場の開設 価格・規格の見直し :製品・サービスの価格改定、公的な規格や基準のクリア ブランディングの見直し :自社の強みやメッセージの再定義 これらの変化がある場合、Webサイトの内容を刷新し、最新の企業情報を発信することが求められます。 デザインやレイアウトは「中身」をより良く伝えるための手段 Webサイトは本業を映す鏡です。だからこそ、最も重要なのは「本業の強化」です。 新しい情報が増え、商品やサービスに変化が生じたときこそ、Webサイトを更新し、その魅...

生産財業界内での知名度はなぜ重要か

 おはようございます。 生産財選定では、品質や価格だけでなく、信頼性、アフターサービス、納期、拡張性、運用コスト、安全性、技術革新、ブランドの信頼性なども考慮する必要があります。業界や用途に応じてこれらの要素をバランスよく選定することが重要です。そのなかで特に以下のような理由から、ブランド力や市場での評価も選定の決め手になることがあります。 ブランド力や市場での評価が重要な理由 1. 信頼性・安心感 実績のあるメーカーの製品は品質が安定している 過去の導入事例や口コミが参考になる 2. 取引のしやすさ 代理店や販売網が広く、調達しやすい 大手メーカーの製品は購買部門の承認が得やすい 3. アフターサポートの充実 交換部品の入手が容易で、メンテナンスしやすい 技術者が多く、トラブル対応が迅速 4. 顧客・取引先へのアピール 「業界標準の製品を使っている」という信頼感を得られる 品質や信頼性を証明しやすく、競争力向上につながる 5. 中古市場での価値(リセールバリュー) 知名度の高い製品は、中古市場でも価値が下がりにくい 設備更新時の売却がしやすい 「有名企業の製品」を選ぶ心理的な理由 生産財の選定では、高額な投資や責任問題が絡むため、「大企業バイアス」や「ブランド信頼効果」が働くことがあります。 1. 「このメーカーでダメなら仕方ない」という安心感(責任分散) 業界トップのメーカーなら、社内の意思決定がしやすい 失敗しても「この企業の製品でダメなら仕方ない」と考えられる 2. 意思決定の正当化(組織防衛) 無名企業の製品を選んでトラブルが起きると、「なぜ大手を選ばなかった?」と問われるリスクがある 有名メーカーなら、実績や他社導入例を理由にしやすい 3. 上層部の承認が得やすい 大手メーカーの製品なら、購買部門や経営層も安心しやすい 4. 社外への説明のしやすさ 「〇〇(有名メーカー)の設備を導入しました」と言うだけで、信頼感が得られる 5. 補償やサポートの期待 大手メーカーはブランド価値を守るため、トラブル時の対応が手厚い 盲目的な「有名企業信仰」のリスク 有名企業の製...