おはようございます。
今週もよい週になるよう優先順位をつけ行動していこうと思います。
製造業、とりわけ中小製造業の経営には「人」が欠かせません。それは製造現場のことだけではありません。 これまでの経験で「BtoB取引」こそ、人と人との信頼関係が何よりの肝になると感じています。
「良いモノさえ作っていれば、売れる」。そんな時代はとうの昔に終わりました。今はどれほど高い技術力や品質を誇っていても、その価値をきちんと相手に届けなければ評価されません。価値を伝える方法は様々ありますが、人を介してこそ価値は深く伝わるのではないでしょうか。
あなたの会社の営業・広報・技術者・社長自身…その「人」の言葉と姿勢がBtoB取引の成否を決めます。
モノが似ている時代、差がつくのは「誰と組むか」
今や 製品や技術の差別化はますます難しくなっています。 例えば精密板金加工の会社が10社あれば、品質や納期、コストのレベルはほとんど互角というケースも珍しくありません。ユーザー企業側も「何を買うか」だけでなく「誰から買うか」「誰と組んで長く付き合っていけるか」をより重視する傾向が強まっています。
ここに「人の力」が効いてきます。
取引先担当者から「この人とだったら問題が起きてもきちんと向き合って解決してくれるだろう」と思われている会社と、「何かあったら逃げそうな会社」とでは、受注確度はまったく違います。設備の優劣や実績だけではなく、「この担当者なら任せられる」という信頼感が、競争力そのものになっているのです。
社長が営業に顔を出す価値
中小製造業で「営業は苦手だから商社に任せきり」という声はよく聞きます。しかしBtoB取引こそ トップの顔が効く世界 でもあります。
たとえばある部品メーカーの事例。とても高品質な加工技術を持ちながらも「営業が弱くて受注が伸び悩んでいる」状況でした。そこで社長自身が営業に同行するようにしました。見込み客との商談では、 「社長自ら来てくれた」というだけで反応が明らかに変わる。品質や価格だけでなく、「この会社の本気度」が伝わったのです。結果的に大型案件の受注につながりました。
特に 新規取引のきっかけ では社長が出る価値は大きい。あなたの言葉には 「この会社全体の責任を背負っている」という重み があり、相手企業の信用を得る近道になるのです。
BtoBは長い付き合い——選ばれるのも「人」
ホームページが普及しても「人」は不可欠
採用にも「人」が効く
もう一つ見逃せないのが、採用活動でも「人の力」が問われているということ。
BtoB取引を拡大しようとすれば、必ず組織の強化が必要になります。新たな営業担当者や技術者、現場の作業者が求められます。
しかし採用市場でも今は売り手市場。求職者は会社説明だけでなく、「どんな社長がいるのか」「どんな雰囲気の職場なのか」「自分がここで成長できるか」を強く見ています。つまりここでも「人の魅力」が重要なのです。
採用でも、経営者自身が言葉を尽くして伝える場面をつくることが重要です。動画やホームページのメッセージに社長の想いがしっかり出ているか?採用面接の場に出て応募者と直接話しているか?そういう姿勢が採用の成功率を左右します。
まとめ:BtoB取引は「人」の積み重ね
最後に改めてまとめます。
BtoB取引は製品や価格だけの勝負ではありません。最終的には「人」が肝になります。
• 新規取引は「この会社の人となら安心」と思われてこそ成立する
• 社長が顔を出す営業は、強い武器になる
• 長期取引では誠実な対応と信頼構築が鍵になる
• ホームページ活用は大切だが「その後の人の対応」が肝心
• 採用もまた「人の魅力」で勝負が決まる
あなたが経営者として 「選び、選ばれ、長く付き合える関係性を築く」ことを意識すれば、会社の未来はもっと明るくなります。製品の魅力を届けるのは「人の力」。そこに本気で取り組んでいきましょう。