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5月, 2025の投稿を表示しています

「頑張ってるのに成果が出ない」——その原因、工場の外にありませんか?

 おはようございます。 今週もよい一週間になるようがんばります。 製造業にとって「ものづくりの強化」は永遠のテーマです。 製造工程を改善し、仕掛品を減らし、リードタイムを短縮する。その積み重ねが競争力を生む。これは誰もがわかっていることです。しかし、事業全体を俯瞰すると、「本当のボトルネック」は工場の中ではなく、 工場の外 にある場合が少なくありません。 「知られていない」ことが最大の壁だった 以前、ある中小製造業の事例をご紹介しました。技術力には定評がありましたが、新規の引合いがまったく増えない。よくよく話を伺うと、そもそも市場に 存在を知られていない ことがボトルネックだったのです。そこでホームページを一新し、「はじめて見る人にも伝わる」構成に見直しました。検索エンジンを使った広告やSEOを地道に積み重ね、見込み客が集まるようになり、新聞や自治体などのメディア露出も重なって認知度が上昇。営業の場も展示会や問い合わせへと広がり、チャンスが一気に増えました。 次は「品質」が新たなボトルネックに 露出が増えると、今度は 大手企業からの問い合わせ が増えました。それまで求められていた品質基準よりも、さらに高いレベルが要求されるようになり、今度は工場の改善フェーズへ。生産設備の見直し、品質管理体制の整備、社員教育、ISO認証の取得などに取り組み、大手企業との取引に応える準備が整っていきました。 そして、営業効率・対応力の壁 品質改善を乗り越えたと思ったら、今度は 問い合わせの数に対して、営業対応が追いつかない という新たなボトルネックが浮かび上がりました。限られた人員で、より質の高い見込み客に絞って対応する必要があり、製品カタログの整備、代理店の拡充、ホームページでの説明強化などに取り組み、営業効率の改善に力を入れることに。 そして今、「採用」が次のボトルネックに 最近では、 人が足りない という課題が目立ち始めました。営業強化にしても、品質対応にしても、 現場を支える人材なしには始まりません 。しかし、採用活動も簡単ではない。「うちはまだ小さいから」「地方だから」とあきらめてしまうと、本来得られるはずの成長機会も逃してしまいます。実際に成果を出している企業は、採用にも自社の強みやビジョンを打ち出し、ホームページを使って 求める人材にアプローチ しています。採用...

大切なのは「人に会うこと」「伝えること」「動くこと」

 おはようございます。 今週も真剣に取引先開拓に取り組む製造業の経営者とできるだけ多く面談したいと思います。 製造業の経営を取り巻く環境は、日々めまぐるしく変化しています。品質向上、コストダウン、そして納期短縮と、現場の努力には頭が下がる思いですが、残念ながらそれだけでは受注が増えるとは限りません。どんなに優れた製品や技術があっても、それが「知られていなければ」「検討の土俵にすら上がらない」 —— これは製造業でよくある現実です。 だからこそ今、営業の強化が必要です。そしてその第一歩が、「人に会うこと」「伝えること」「動くこと」です。 会うことで、現場の声を拾い上げる 気心の知れた取引先との商談ももちろん大切です。しかし、そればかりでは発想はマンネリになりがち。やはり緊張感のある商談、新しい出会いのなかでこそ、アイデアは生まれ、現状を打破するためのヒントが見えてきます。新しい企業と直接話すことで得られる情報、課題、目標は、何よりのヒントです。相手の声に真摯に耳を傾け、自社の強みと照らし合わせることで、これまでになかった切り口が見えてくるのです。 Web会議の便利さも実感していますが、やはり“会う”ことには特別な価値があります。空気感や表情、ちょっとした言葉の端々から本音が垣間見える——それがヒントになります。移動時間がかかっても、「会う価値」があるかどうか、お互いにシビアに見極めながらも、可能性を信じて動いていきたいと思います。 営業の基本は「まず動く」こと 「失敗したらどうしよう」——その気持ちが動きを鈍らせます。ですが、状況は待ってくれません。情報を集めているうちにライバルに出し抜かれる、なんてこともざらにあります。 営業強化で成果を出している企業は、動きながら考え、動きながら改善しています。完全に準備が整ってから動こうとするのではなく、まず会いに行く、話を聞く、提案する。そのなかで相手のニーズに気づき、自社の伝え方を調整し、精度を高めていくのです。 何より、営業を止めていては「知られる」チャンスすら得られません。どんなに素晴らしい技術や製品も、知られていなければ選ばれることはない——これが現実です。 知ってもらう努力こそ、成長の源泉 ホームページ、パンフレット、展示会、紹介——手段は様々ありますが、大事なのは「知ってもらうための行動」を続けることで...

特注品メーカーのホームページ──信頼と情報開示が新規開拓を左右する

 こんにちは。 明日から楽しみな商談が続きます。いつもどおり商談を楽しみ真剣に意見をぶつけます。 「うちは特注対応が強みです」 そう胸を張る中小の生産財メーカーは少なくありません。しかしその一方で、「ホームページからの問い合わせがほとんどない」「新規の相談が来ない」といった悩みを抱えている企業も数多く見かけます。 なぜでしょうか? それは、強みをどう伝えるかの工夫が足りないからです。特注対応は、モノが存在しない分、どうしても “ 見えづらい ” のが難点。ましてや BtoB で信頼や契約が絡むビジネスでは、扱う情報も慎重にならざるを得ません。「何でもご相談ください」では、ユーザーは相談のきっかけすら掴めないのです。 “ できること ” を明確に伝える 成功している生産財メーカーのホームページには、共通点があります。それは「どこまで対応できるか」が明快であること。たとえば: 対応エリア・納期 最小ロット・対応サイズ 強みとする技術要素 対応できない案件の線引き こういった条件を Q&A 形式で掲載するだけでも、問い合わせの質はぐっと変わります。「とりあえず問い合わせてみよう」ではなく、「この会社なら相談できそう」と思ってもらうことが第一歩です。 実績は“見せ方”が鍵 過去の事例は信頼構築に欠かせませんが、特注対応では守秘義務の壁もあります。そこで効果的なのが、件数や地域別の納入実績、扱った材質や用途の紹介。顧客名を出さずとも「どんな現場で使われているのか」を伝えることはできます。さらに、「このようなご相談を歓迎します」と事例ベースで情報を発信すれば、相談しやすい雰囲気が生まれます。 実績の非公開を明言するのもアリ とはいえ、実績公開は生産財メーカーにとって高いハードルであることは間違いありません。しかし、ここで思考停止せず、公開できないことを逆手にとってなぜ、実績を公開しないのか?     実績非公開のポリシーをホームページで説明する。ユーザー第一と考えあえて実績は非公開にしていることをアピールすることで安心して相談できる環境を少しでも整えることができます。 本気度を見極める工夫を ホームページ経由の問い合わせが増えると、やがて対応しきれなくなる時期がきます。そのときに重要なのが “ 本気の...

営業を人任せにしない。「本気で売る」覚悟が、次の成長をつくる

  おはようございます。 連休明けでリフレッシュできました。今日からトップスピードで働きます。   選び選ばれるのが BtoB 営業の本質 世の中が大きく動く時、挑戦する企業が増えます。製造業においても、「新たな一手を打ちたい」という前向きな相談が増えるのはそんなタイミング。ところが実際には、期待されていた製品が売れず、困っている。そんな中小製造業が少なくありません。 製造現場では工程の見直しや仕入れコスト削減など、必死の努力が続いています。しかし、 “ 売るための活動 ” となると手つかずのケースが目立ちます。販促施策といえば過去の展示会のチラシのみ。 Web サイトにその製品の情報が少しあるのみという状況では、いかに良い製品でも売れるわけがありません。 「販売は代理店に任せているから」という理由で営業を放棄する企業もあります。でも、それでは依存体質から抜け出せません。自分たちで市場にアプローチし、仕事を受注する力を持たなければ、安定した売上は得られないのです。 だから私は、依頼をいただく際にも「本気で取り組めるかどうか」を大切にしています。営業を他人任せにして、ゆるい気持ちで改善を望まれるなら、きっぱりお断りしたい。それが、結果として双方にとって誠実な姿勢だと信じています。 クライアントは選ぶもの BtoB 営業の本質は、「選び、選ばれること」にあります。どんなに製品の性能が良くても、誰に売るか、どうやって貢献するのか?によって結果は大きく変わります。こちらから真剣に相手を選ぶからこそ、本気で選ばれるのです。 「営業なんて得意じゃない」と感じている経営者も多いでしょう。でも、それは悪いことではありません。大切なのは、苦手でもやり抜こうとする意思を持ち続けること。営業を好きになれとは言いません。でも、 “ 本気で製品を届けたい ”  “ 役に立ちたい ” という想いを持ち、自分の手で売る環境を整える姿勢が必要です。 その想いがあれば、たとえ相手が厳しい判断を下しても、営業活動は次につながります。実際、成長させてくれるのは、シビアな目線を持つ顧客だったりするものです。 レポートは行動を起こすための道具 私が初回提案の際に作るレポートも、その意識で取り組んでいます。単なる資料ではありません。「...