なぜ、社員10人でもわかり合えないのか | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2011年9月9日金曜日

なぜ、社員10人でもわかり合えないのか

なぜ社員10人でもわかり合えないのか」。防犯・衝突防止用ミラーで国内シェア80%のコミーの強さの秘密がわかる本です。


タイトル:なぜ、社員10人でもわかり合えないのか
著者:日経トップリーダー
発売日:2011/4/14
ジャンル:
ISBN-10:4822264238
ISBN-13:978-4822264239

徹底したコミュニケーションで市場創造

社員数16名の小さな製造業が様々な死角をターゲットにして同社の「気くばりミラー」の市場を自らつくり上げ深く、広く耕してきました。そのカギを握るキーワードは「徹底したコミュニケーション」です。1つは組織のコミュニケーション。もうひとつは顧客とのコミュニケーションです。特に顧客とのコミュニケーションが参考になります。顧客の声を聞くことはマーケティングの基本ですが、そのこだわりと徹底がハンパないのです。例としてATM後方確認ミラー導入時の話が印象的でした。ある銀行に導入したときに、製品が役に立ってるか知りたくて、銀行の協力を得てアンケートを実施することになった時のことです。支店長自らATMの利用者一人ひとりに手渡しでアンケートを配ったところ、「何のために付いてるのか分からない」「マジックミラーで鏡の後ろから顔を撮影されてると思った。」と思いもよらない勘違いをしてる人がいたのです。だから勘違いとなくすために鏡に後方確認ミラーと印刷したところ、利用者からは「いままでは後ろを時々繰り帰りながら操作したが、鏡を見れば不審な人に覗かれてないと分かるので、安心して現金を引き出せるようになった」と好評でそのあとの大量注文につながったとのことです。あなたは同じくらい真剣にユーザーの声を聞いてますか?自分自身も徹底できておらず大いに反省しました。このほかにも無料貸出制度で使い勝手を確かめる取り組みや、社内コミュニケーションを円滑にするための具体的なノウハウが多く気づきの多い良書だと思います。

この記事もおすすめ
ネットの知識よりも 思いやり
マーケティングより自社理解

このブログを検索

このエントリーをはてなブックマークに追加