技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由 | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2012年3月17日土曜日

技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由

日本の製造業を語るとき「すり合わせ」や「改善」による生産性の向上が持て囃されますが、本当にそれでいいのでしょうか?このブログのテーマは技術を生かすマーケティングで製造業のお役に立つことです。技術力だけで勝負できた時代は80年代に終わったと思います。技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか妹尾堅一郎著を読んでその思いを新たにしました。





タイトル:技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由
著者:妹尾堅一郎
発売日:2009/7/31
ジャンル:ビジネス・経済
ISBN-10:4478009260
ISBN-13:978-4478009260

技術力だけで勝負できた時代は80年代に終わった

技術力があっても、事業で負け、知財権をとっても、国際標準をとっても事業で負けるのはなぜか?

本文より一部抜粋:
たとえシェアが100%あっても、特許の件数が多くても、「国際標準化によるオープン政策」が行われた途端にシェアが著しく下がっる状況となるのが、日本の「惨敗パターン」です。・・・中略・・・半導体も液晶もDVDもすべて同じ構造です。

インテルやアップル成功の原動力になった戦略の紹介もあり、現在の日本の製造業の苦戦の理由がよくわかります。競争力のある分野にも危機が迫ると指摘してます。たとえば自動車業界も電気自動車によって日本メーカー得意のすり合わせによるものづくりから組み立て型に自動車業界が移行する可能性があります。そうなるとエレクトロニクス業界と同じ道を歩むことになるかもしれません。製造業の問題点と課題を把握するのにとても良い本だと思います。

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