キヤノンのデジカメ生産の無人化について
「デジカメ生産無人化キヤノンのデジカメ世界初」と昨日の日経朝刊1面に報道されましたね。部品数が約600〜1000点の組み上げから梱包までを無人化する試みでセル生産から無人化(マシンセル方式)への発展はすごいことです。
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価格競争力だけでは続かない
飽くなき生産性向上とコストダウンでコスト競争力を高めて、もの作りと研究開発の基盤を日本に残そうとすることも大切だと思います。しかし、それだけでものづくりが日本に残るほど状況は甘くないと思います。中小製造業がキヤノンのような大手メーカーと付き合うためのハードルはどんどん高くなるばかりです。また必要とされる商品ならコスト競争力強化は利益に直結しますが、そうでない商品のコストダウンはそれほど利益に直結しません。真似されない差別化戦略
キヤノンのデジカメ生産の無人化の記事を読んで改めてコスト競争力も重要だけど差別化、独自化の戦略が日本の製造業には最も重要だと感じました。今回のキヤノンの画期的な生産革新も日本の得意な擦り合わせ型から組み立て型のものづくりに移行によって、コスト競争に巻き込まれる一連の流れと同様の動きに感じられます。意地の悪い見方をすると後手にまわってるようにさえ見えます。実際にはそうではなくキヤノンはさらに先を見て「売れるものづくり」に磨きをかけてると思います。製品単独でなく仕組みも合わせて差別化する(iPhoneとiTuneのようなビジネスモデル)構想で競争力を高める戦略も用意すると思います。そうでないとシェアが高く競争力のあるデジカメも海外メーカーの後手にまわるかもしれません。この記事を読んで非常に強い危機感を改めて感じました。この記事もおすすめ
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