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生産財の新規開拓には障害が多い

生産財取引は長期化・固定化しやすいのが特徴です。それは選択を誤ると影響が広範囲に渡ることや、被害金額が大きくなりやすいことが原因です。選択に至っては性能だけでなく、会社としての資金力や信用力、供給能力なども加味され検討されます。

リスク回避による取引の固定化

多く購買担当者はリスクを小さくするために新規取引先からの購入には慎重になりがちです。そして長期間取引によって相互理解が高まり、信頼関係が深まります。そのことにより開発情報など内部情報がいち早く共有され、開発の初期段階から協力関係を作ることでパートナー関係が出来上がります。だから生産財の新規開拓はとても難しいのです。それと同時に優良顧客との関係維持・強化は会社全体で行う必要があります。

矛盾する顧客ニーズ

しかし一方で、顧客は常に生産効率改善やコストダウン、競争力のある製品開発など様々な課題解決を目指します。その相談はいち早くパートナー企業にされますが、もっといい方法はないか?引のない外部の技術や製品についても水面下で情報収集することを忘れてはいけません。

顧客心理に答えるWebサイト

ユーザーが売り込みを受けずに製品や技術の情報収集するにはインターネットを使うことがとても便利です。だからWebサイトに掲載する情報はとても大切で情報の量と質にこだわり顧客の課題を解決できる根拠やデータ、事例、アプリケーションなども用意しじっくり検討して頂き、問合せいただく確率を上げることが大切です。

VIP重視で手が回らない新規開拓

大切な新規開拓ですが多くの製造業では営業が手薄になりがちで、優良顧客のフォローでいっぱいで新規開拓まで手が回らないことが多いのです。いっぽう顧客側も厳しい状況なか、目の前の業務をこなすことで精一杯で、重要な開発や生産の課題にじっくり時間をかけて取り組めないことも増えてます。忙しいなかで優良顧客と良質なコミュニケーションを取るためにWebサイトはもっと活用できます。そのためには顧客の課題を解決するための情報をわかりやすくまとめて掲載する必要があります。いい情報なくして優良顧客とのいい出会いは得られません。

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欠点をあげつらうことなく、臭いものに蓋することなく

おはようございます。 自社サイトって意外と見ていない人が多いもの。日ごろ仕事をしていて感じることです。だから、不具合や古い情報を垂れ流しのままにしているサイトがなくならないのかもしれません。 ユーザー目線は難しい だから、自社サイトをじっくり見れば問題に気がつき成果が上がる・・・そんなこともありません。どうしても主観的なチェックになりがちで問題を見逃すことがでてくるもの。そして問題をみつけても改善方法がわからない・・・。問題が多すぎてどこから手を付けるべきかわからない・・・。そういう時に声がかかることが多いように思います。よく”ユーザー目線で見ることが大切”といわれていますが、これがなかなか難しい。だから、お声がかかったときはクライアントの代わりにチェックするのが自分の役割だと思っています。ユーザーになりきるなんてできないのです。思い入れのある製品・技術、そして改善活動の積み重ね・・・多くの経験と苦労が客観視することを邪魔します。それができるならWebサイトでも成果は出せるはず。というよりもユーザー目線になれるなら製品開発も営業も大抵うまくいく。分かっているけどできないことの典型なのです。だからクライアントに「ユーザー目線で自社サイトを見なきゃダメ。」とは言いません。私にできることはユーザー目線は難しいけど、事情を知らない第三者として素直にサイトを見ることです。 感じたことをそのままお伝えしない 自社サイトをユーザー目線で客観的に見ることが難しいから第三者の意見が求められるのです。大人の事情を知らない・気にしない。それもユーザー目線に近づくための必要条件のひとつ。製品に対する思い入れや愛情もユーザー目線には不要です。固定観念や思い入れは邪魔になるだけ。見たまま、感じたまま、そして、アクセスデータから客観的な事実を抽出する。でも、感じたことをそのままお伝えすることはしないんです。感じたこと・気がついたことを忘れないように整理しながらどう伝えたら改善行動につながりやすいのか?また、悪い指摘ばかりして、感情的な拒絶をされ建設的な話ができなくならないように細心の注意をしています。 長所を見つけ伸ばしていく 基本的には悪い指摘だけで終わらせない。クライアントの良さが伝わる具体的な改善案を合わせてお伝えする。そして、悪い面だけなくクライアントが気...

必要な人に必要な情報を必要なタイミングで届ける

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TOCのダイスゲームを体験してきました

おはようございます。 朝起きたらWiFiがつながらず復旧に1時間近く時間がかかってしまいました。ネットにつながらないので原因を調べられませんでした。ネットに頼り切るとこういう時不便ですね。今日は時間もないのでサクッとまとめます。昨日はTOCとMQ会計を学びました。ダイスゲームを通してボトルネックを無くすことの大切さや各工程の最適化の合計が必ずしも全体最適につながらないことを体感させていただけました。 TOCのダイスゲームとは 「ザ・ゴール」で有名になったTOC理論を楽しみながら体感できるゲームです。ザ・ゴールのなかでは少年たちが順番にサイコロを振ってマッチ棒を移動させていたゲームです。それぞれがサイコロを振り出た目の数だけとなりからマッチ棒を移動させます。そして最後まで行ったら完成です。参加者をそれぞれ工場の各工程に見立てて、仕掛在庫やリードタイム、納期、欠品など工場内の流れを体感する優れたゲームです。 TOCは理論より実践 昨日、個人的にすごく面白く感じたのは、ゲームにのめり込むと1つの指標に気を取られかえって全体最適を忘れてしまう場面があることです。欠品ばかりに気を取られると注文が少ないことを喜んだり、逆に欠品を出さないことばかりに気を取られると仕掛在庫が膨らんでしまったり、上手くいかないのです。参加者の多くはザ・ゴールを読んでいた優れた人ばかりでしたが、それでもボトルネックを集中的にテコ入れし、それ以外の工程はボトルネックの能力以上に生産しないという原則を守るのは難しいと感じました。だからこそ何度も学びスキルアップさせる必要があるのだと思います。 いくらで作って、いくらで売るか またゲームを通してもう一つ感じたことがありました。それは自分が受け持った工程だけでなく前後の工程や工場全体のことに興味を持つのにこのゲームが役立つということです。もっというと製造の人間だけでなく営業や経理など他部門の人と一緒にゲームに参加すると立場を超えた視点での協力の手助けになると思います。本来、商売はいくらで作っていくらで売るか?その両方を考え最適化する必要があります。ユーザーが喜んで買って頂ける最も高い値段。それが最高の値決めです。そのうえで工場はコストダウンや在庫削減、納期遵守に全力を挙げています。しかし、営業が売上アップを目指し値引いて売って...