付加価値は存在しない | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2013年3月14日木曜日

付加価値は存在しない

「ものづくりは付加価値向上すべき」この考えに賛成です。しかし、付加価値って分かりにくいと思います。なぜだろう?「新しい市場のつくりかた:三宅秀道著」を読んで私なりに考えました。

付加価値は存在しない

付加価値は現れるもの

新しい市場のつくりかたには「付加価値はそもそも製品には存在しない」と書いています。一般商品で考えると分かりやすいかもしれません。例えば、胃腸薬。おなかの調子が悪い時は価値を感じると思います。しかし、健康そのもののときは必要ありません。「水がいらない胃腸薬」というウリも同じです。普通はそのことに価値を感じることはありません。水が飲めない状況でおなかの調子が悪くなって初めてありがたみを感じるのです。そうです。どこにも付加価値は存在しないのです。存在するのではなく、ふっと現れるのです。ユーザーが必要とする時、困ったとき製品・サービスに付加価値が現れるのです。よく「モノからコトへ」と言われますが、それも同じことだと思います。ようするに付加価値はユーザーが感じるものです。けっして、あるものではないのです。典型的なものは美術品や嗜好品です。ある人には1億円の価値があるものでも価値を感じない人にとっては何の役にも立ちません。

生産財でも変わらない付加価値

生産財でも同じことです。どんなに高スペックでも必要を感じて頂けなければ価値はありません。付加価値はユーザーが感じるもの。だから付加価値をつけようと思ったら、お客のことをよく理解してニーズを満たす。それには製品だけでなく、サポートも含めたサービス、フォロー体制も整える必要があります。

この記事もおすすめ
顧客の求める価値をベースに考える
自社技術の価値を知る

このブログを検索

このエントリーをはてなブックマークに追加