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法人営業の新規開拓方法とコツ

おはようございます。
このブログも今日から4年目に入ります。地味ですが毎日1歩づつ継続していきたいと思います。法人営業の新規開拓は難しいと感じる方が多いのですが、コツをつかめば一般消費者向けのセールスよりも敷居が低いのです。

法人営業の新規開拓方法とコツ

ボトルネックは集客

法人営業は難しいという印象を持たれがちですが、集客さえできれば一般消費者向けの営業よりも新規開拓は簡単です。見込み客を見つけて会うことが難しいのです。テレアポや飛び込み営業では思うように成果が上がらない。というよりも見込み客と会って話すことが大きな障壁なのです。

法人顧客の矛盾する心理

法人営業の新規開拓を成功させるには法人顧客の矛盾する心理を理解する必要があります。それは「売り込みはされたくない」という気持ちと「良い提案ならいつでも検討したい」という矛盾した気持ちです。事業目的や課題に解決に役立つ提案ならば取引の有無に関係なく検討したいという気持ちは持っているけど、売り込みはされたくないのです。厳しい競争に勝つために大手企業も日々、改善を行っています。昨日と同じでよい企業はなく、常に前進する必要性に迫られているのです。価値のある提案ならいつでも聞きたいけど、そうでないなら時間の無駄と考えているのです。その矛盾した顧客心理を理解して、課題解決に役立つ情報を使うことが法人営業の肝になります。

商品ではなく課題解決で勝負する

巷でもよく言われていることですがモノ売りからコト売り、商品提供からソリューション提供に切り替えればいいんです。それにはお客様の困りごとを理解することが第一歩。困っていることは何ですか?と聞けばいいんです。・・・これは冗談。こんなこと聞いて答えてくれるお客様はまずいませんよね。法人営業での肝は事前のリサーチです。ターゲットとなる法人の業績や市場環境、競合他社情報などを集め、こんなことに困っているのではないか?と仮説を立てることが必要。そして仮説をもとに困りごとを解決するために自社商品をツールとして紹介するためのシナリオを作るのです。そしてそれをもとに有益なコンテンツを作り、新規開拓に使うことが法人営業の新規開拓のコツです。有益なコンテンツはWebサイトだけでなく、展示会やイベント、セミナー、テレマーケティング、ダイレクトメール、新聞・雑誌広告のフックにもなる万能ツールです。

Webサイト

課題を抱えた法人顧客はインターネットを使って有益な情報を探しています。Webサイトの情報は好きな時に自由に見ることができ、情報収集に最適なツールです。Webサイトはいくら見ても自分から問合せをしない限り売り込まれる心配がないのが利点です。課題に関係しそうな製品、技術、事例、イベント情報など幅広く調べ、情報を仕入れることで課題解決のヒントを見つけているのです。だから、Webサイトを充実させ、法人顧客が満足する有益なコンテンツを用意し、集客活動を行えば見込み客のアクセスが増え、問い合わせなどのリードを獲得することで新規開拓のきっかけをつくることができます。

展示会

専門展示会も法人営業の新規開拓には外せないアイテムです。業界の最新情報に興味のある法人顧客が多数あつまるイベントはビジネスチャンスの宝庫です。積極的に会場まで足を運ぶアクティブなユーザーと直に接触でき、飛び込み営業では会えないVIPにも会えるチャンスがあります。直接コミュニケーションが取れるので見込み客の生の声を聞けることも大きな魅力です。展示会をきっかけに訪問の約束を取り付け新規開拓を行うのは法人営業の定番のスタイルです。

セミナー

法人顧客が関心を持ちそうなテーマのセミナーを企画して新規開拓のきっかけにするのも、有効な手法です。見込み客を集める強力なコンテンツを作ることが前提ですが、自社で困難な場合は外部から講師を招いてセミナーの目玉にしてもいいのです。改善事例や最先端の研究成果の発表など法人顧客が興味を持ちそうな情報を用意できれば、ニーズを持った見込み客を集めることができます。

テレマーケティング

営業リストを活用したテレマーケティングはいきなり売り込みの電話をしても上手くいきません。見込み客に関心を持ってもらえるようシナリオを考えます。例えば、●●業界向けの改善事例集を作ったので、御社にもお送りしたのですが・・・というような切り口でキーマンにとりついてもらい資料を郵送して改めて電話して営業のきっかけをつかむダイレクトメールとの組み合わせも有効な手段です。

新聞・雑誌広告

業界専門誌や業界新聞、学会誌に宣伝して資料請求を集め営業のきっかけに使うことも良くおこなわれています。以前ほどの効果はありませんが、受動的な見込み客への新規開拓に効果的です。

まとめ

法人営業の新規開拓はコツをつかめば案外簡単なものです。手法は様々ですが共通するのは法人顧客の課題解決に役立つ情報を使うことです。法人顧客はいい提案ならいつでも検討したいのです。

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