危険が過ぎ去るのを待つだけが打ち手ではない | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2014年9月2日火曜日

危険が過ぎ去るのを待つだけが打ち手ではない

おはようございます。
製造業の設備投資が1-3月の前期比6.0%増加から4-6月に-7.1%と大きく反落したようです。しかし、設備投資の増減に一喜一憂することはありません。状況確認は怠らずにやるべきことをやるだけです。個別にみると元気な業界・企業はいるので設備投資が減少していてもチャンスはあります。

危険が過ぎ去るのを待つだけが打ち手ではない

危機は危険と機会

設備投資が減少する。景気が低迷する。そして売り上げが急減する。市場環境の変化に合わせて企業活動も変化します。設備投資が減少すれば生産財業界は大きな影響を受けます。当初計画を下回り、厳しい状況の企業もあると思います。しかし、危機は危険と機会。危険だけど機会でもあるのだと思います。景気後退期や衰退産業にも大きく飛躍する企業はいます。お客が仕入れ先・取引会社をシビアに選定する環境が整った厳しい状況の時は新規開拓の好機です。新規開拓に限らず、開発、製造、マーケティング、サポートも市場変化を見逃さず、競争力を高め、危機を機会に変える必要があります。じっと身をすくめ危険が過ぎ去るのを待つだけが打ち手ではないと思います。

危機は2極化が進む時

国内総生産も1990年半ばからずっと停滞してます。人口減(高齢化、少子化)、財政難により厳しい状況は続くと考えた方がいいでしょう。市場規模が減少すれば、それに合わせて売り上げも減ります。そうしないためには新市場に進出するか、市場内のシェアを上げる(他社から顧客を奪う)しかありません。市場規模が縮小するときは顧客も厳しい目で製品やサービス選定をよりシビアに行います。それまではつきあいや実績重視だった顧客が、ゼロから見直しをかけたり、代替品を検討することが増えます。より良い提案を行う企業に仕事が集中します。市場規模が縮小するときは景気の良い時よりも強い企業に注文が集中し2極化が進みます。例えば市場が3年後15%減るとしたら、企業数が15%よりも多くの企業が市場から退出せざる負えなくなるのです。そして、より良い製品やサービスを提供できる一部の会社は市場縮小前よりも売り上げを増やしシェアを大きくのばすのです。市場規模が変化するときは平均値で考えない。2極化が進む時です。

まとめ

市場縮小、国内空洞化など危機は「危険」と「機会」。危機に委縮することなく工夫した企業が機会を得るのだと思います。

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