日本企業はモノづくり至上主義で生き残れるか | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2014年9月26日金曜日

日本企業はモノづくり至上主義で生き残れるか

おはようございます。
11月7日にメールマーケティングをテーマにしたセミナーを株式会社ラクスの運営するメルラボさんと共同で開催することになりました。BtoB企業向けの有意義なセミナーなので詳細が決まったら改めて宣伝いたします。今日はお勧めの本を紹介します。

日本企業はモノづくり至上主義で生き残れるか


それは「日本企業はモノづくり至上主義で生き残れるか」です。正直タイトルにはあまり魅力を感じませんでした。しかし、製造業のWebマーケティングを生業にしているものとして読まなければ・・・という義務感で読み始めたのですが、自社の危険度を具体的に把握でき改善の方向性も示しているのでお勧めの1冊です。

タイトル:日本企業はモノづくり至上主義で生き残れるか
著者:フランシス・マキナニー
発売日:2014/6/20
ジャンル:実践経営・リーダーシップ
ISBN-10:4478026572
ISBN-13:978-4478026571

スーパー現場でキャッシュ化速度を加速させる

第3章【「スーパー現場」がキャッシュ化速度を加速させる】が特にお勧めです。2つの指標で簡単に自社が「スーパー現場」であるかどうか判断できる解説しています。その指標は以下の通りです。

1.キャッシュ化速度指数

在庫日数+売掛金日数-40(買掛金日数として代入)が5以下。製品を製造して現金化するまでのスピードを尺度に挙げているのです。

2.資本速度指数

企業価値[EV]に対する営業利益のパーセンテージが20以上。いかに儲かるビジネスかを尺度にしているのです。

この2つの指数は上場企業ならすぐに計算できます。この指数を使って企業をA~Fに評価しており、自社をすぐに評価できるのです。ライバルよりも顧客情報を素早くキャッシュ化できるかどうかが生き残りのカギになると主張しているのです。この評価が低い企業は仮に世界で最も素晴らしい製品を開発したとしても、顧客情報をまともな速度でキャッシュ化できないためにいずれ行き詰ると主張しています。そして本書の中ではアップルを例に研究開発の効率性も「スーパー現場」であるかどうかで大きな差が出ていることを示しています。行き過ぎたものづくり信仰、精神論で危機を乗り越えることはできないことを教えてくれる1冊です。

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