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信頼の積み重ねが利益につながる

おはようございます。
今年も残りわずかになってきました。今年の手帳を読み返すと計画通りに実行できたこと、まだできていないことが明確になります。このタイミングでチェックをすることが実行に移せるギリギリの線のような気がします。残り1か月半を有効に使いたいと思います。

正式な契約が安心につながるとは限らない

信用不足は高コストの塊

信用を積み重ねることは遠回りのようでいて、無駄なコストがかからない確実な方法だと思います。上手いことを言ってショートカットを狙うのが効率的に見えるかもしれませんが、私にはその方法はすごく非効率に思えます。強い信頼関係があれば信用を得るために必要なデータは最低限で済みます。しかし、信用が不完全だとあらゆる角度から信頼性をチェックされお互いに時間と労力を費やさなくてはなりません。小さな実績を積み重ねることはお互いのリスクを小さくし、リスクを最小限にするのだと思います。特に新しいことにチャレンジするときは信頼のおけるパートナーがいることは大きなメリットです。信用不足はコストが余分にかかるのです。値引き交渉、原価調査、精度確認・・・リスク回避のための労力とコストは無視できないほど大きくなるのです。

一方的な取引は長続きしない

発注者と受注者の関係は同等が理想です。発注者が強くなりがちですが、仕事を受けてくれる業者がいるから仕事が回るのです。強い立場を利用して無理な条件を押し通したり、一方的に有利な条件で取引を続けることは短期的に利益を上げることはできても長期的に安定して利益を上げることにはつながらないと思います。20年以上生産財業界を見てきましたが、強い立場を利用して利益をかさ上げした企業で長期的に繁栄を続ける企業はほとんどないように思います。「ぼったくり」「弱者からの利益搾取」はNGなのです。(高い利益率が悪い訳ではありません。価値のある仕事なら高い利益率は誇るべきことです。)

契約は最低限の約束

信用ある取引には本来契約は必要ありません。お互いの立場を尊重し共存共栄が暗黙のうちに前提になっているからです。私が社会人になったころの生産財業界では良くも悪くも広告の契約書は交わさないことが普通でした。「広告申込書にサインをください」といったら「そんなにうちのことが信用できないのか!」とお叱りを頂いたことが何度もあります。時代が変わったので今では契約書を交わすことが当たり前ですが、信用のおけない相手だったら契約書の隙間をついて一方的な解釈をすることだってあり得るのです。しかし信頼関係の出来たパートナーなら一方的な約束の反故はありえません。契約書の有る無しに関わらず仕事を全うするのが真のパートナーだと思います。

まとめ

商売は信頼できる相手を見つけ、信頼を積み重ねることが最も利益につながるリスクの少ない方法だと思います。だからこそ一度信頼を失うことのリスクは大きく目先の利益以上に信頼を重視すべきです。

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