商品を売るな-コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2015年1月21日水曜日

商品を売るな-コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる

おはようございます。
暗いうちに起きてウォーキングをし始めて4か月がたちました。ちょうど習慣と面倒くささがせめぎ合っています。こういう時は何も考えず歩くだけですね。行ってきます。今日は最近読んだお勧めの本を紹介します。

商品を売るな-コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる


タイトル:商品を売るな-コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる
著者:宗像淳
発売日:2014/12/4
ジャンル:マーケティング・セールス
ISBN-10:4822273903
ISBN-13:978-4822273903

一過性の流行にしてはならない真っ当な主張

コンテンツマーケティングが持て囃されています。すごく好ましい状況と感じる一方、一過性の流行として忘れ去られないことを願っています。自分自身もコンテンツマーケティングが定着することが理想だと思っています。その反面、その理想を実現する難しさも理解しているつもりです。コンテンツマーケティングはユーザーから見るとメリットが多いので、いち早く実現できれば効果が期待できます。本書の中で取り上げる「商品を売ってはならない8つの理由」は共感できます。
  1. 広告宣伝費を抑えられる 
  2. オピニオンリーダーになれる 
  3. 顧客に嫌われない 
  4. 顧客とのコミュニケーションが生まれる 
  5. 顧客のロイヤリティーを高められる 
  6. ターゲットが絞り込みやすくなる 
  7. 情報を自然に拡散できる 
  8. 顧客の反応が検証しやすくなる
全くその通りです。コンテンツマーケティングを実践できればこれだけのメリットがあるのです。しかし、ユーザーを引き寄せるコンテンツを作ること、それは魅力的な商品を開発することと同じように簡単ではありません。魅力的なコンテンツは魅力的な製品開発と一緒で簡単ではありません。だからこそ私はコンテンツマーケティングを支持するのです。

難しいからこそチャンスが大きい

個人的には面倒くさくて、しかも難しいからこそコンテンツマーケティングに魅力を感じます。特に生産財業界では専門性の高い特殊な技術領域のプロフェッショナルな企業が多いのでコンテンツマーケティングに取り組むには絶好の環境が整っているのです。技術系出版社での経験が長いからこそ自信を持って言えることがあります。それは、専門性の高い技術領域ではメディア以上に生産財企業にはコンテンツを産み出す力があることです。最先端の技術領域の論文は専門家もしくはその道一筋の企業にしか書けません。というよりも、本当に専門的な技術領域の内容はメディアには根拠を正しく判断することすら難しいのです。その筋の大御所や専門家の評価を参考に論評することが多いのです。

デメリットも説明すべき

この本の役割はコンテンツマーケティングを後押しすることだと思います。その点で応援したい内容なのですが、コンテンツマーケティングに安易に取り組み挫折しないよう、あえて難しさをもっと強調して欲しいのです。コンテンツマーケティングにはものすごく労力のかかること、そして効果が出るまでに時間がかかることも伝えるべきだと思うのです。広告予算が少ない中小・零細の生産財企業にとってはそれがまたとないチャンスだからです。一般消費財の業界なら予算のある企業は優秀なライターを雇って魅力的なコンテンツを作ることが可能です。しかし、生産財業界では一般消費財ほど魅力的なコンテンツを外注で制作することはできません。文章が苦手でも専門メーカーならチャンスが大きいのです。しかし、PRや文章力に自信がない企業がほとんどです。大手企業も中小企業もその意味では横並びなのです。”難しいからこそあえてチャレンジする勇気が求められるのだと思います。

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