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リスティングで押さえるべきBtoBの特徴

おはようございます。
BtoBでリスティングは役に立つマーケティングツールです。ツールを上手く使いこなすためにはBtoBの特徴をつかんでおく必要があります。BtoCとの違いに注目しがちですが、もう少し詳しく考察する必要があります。

リスティングで押さえるべきBtoBの特徴


BtoBかどうかは重要なポイントではない

基本的にはBtoBもBtoCでもリスティングは同じです。大きな違いがある訳ではありません。適切なキーワードを選び、なぜそのキーワードで検索したのか?検索ユーザーの意図を汲んで、求められる答えをランディングページに用意する。ユーザーニーズ、キーワード、広告文、ランディングページを一気通貫で繋ぐことが大切なのに変わりありません。実はBtoCかBtoBかどうかはあまり大きなポイントではないのです。しいて言えば業務時間中、会社からのアクセスが多くなるのがBtoBのリスティングの特徴です。

ターゲットが少ないか多いか

BtoCとBtoBの違いというよりも、BtoBほうがBtoCよりもターゲットの絶対数が少ない事が多く、そのことがBtoBの特徴として語られることが多いのです。BtoCでもニッチな市場はありますし、BtoBでもメジャーな市場も存在します。だから、ターゲットの大小に合わせたリスティング設計と運用ノウハウがあるだけです。


慎重な判断が求められるかどうか

BtoBではBtoCよりも論理的で慎重な判断がされることが多く、そのことがBtoBの特徴として説明されます。しかし、これも特有の特徴とは言い難いのです。それはBtoBかどうかではなく、高額商品がどうか?や長期間使用され続け買い替えしにくい商品かどうか?ということが理論的で慎重な判断になりやすい理由なのです。BtoBだって感覚的に発注されることがあるのです。BtoBかどうかではなく、高額商品か?長期間使用されるものかどうか?ということが問われているのです。

充分なデータが集まらない

BtoBかどうかではなく、ターゲットが少ないニッチな商品かどうか?また慎重な判断が必要な商品かどうかがリスティングの性格を変えます。どちらの場合も検証のためのデータが充分に集まらないことがリスティングを難しくしているのです。

ニッチな商品

ターゲットが少ないニッチな商品のリスティングではインプレッションが少なく、クリック件数も少なくなります。だからターゲットの多い商品に比べPDCAサイクルを素早く回すことが難しくなります。素早くPDCAを回すために無理にキーワードを広げてもデータにノイズが混ざるばかりです。ターゲットの多い商品のように素早くPDCAを回すことにこだわらず、ゆっくり確実に回していくことが大切です。

購入の影響が大きな商品

そして慎重な判断が求められる商品(購入の影響が大きな商品)の場合は情報収集に時間がかけられ、複数の情報を比較検討し、信頼できる相手に相談することが多いので、ターゲットユーザーが多くてもコンバージョンまでに時間がかかります。(Webサイトからでなく電話や紹介、代理店などを使った方法で接触するユーザーも多くなります。)そして問合せや相談、購入といったコンバージョンは少額商品や日常品などに比べ少なくなります。

コンバージョンだけでPDCAを回さない

BtoBで比較的多いニッチな商品、そして慎重な判断が求められる商品については、コンバージョンだけを根拠にPDCAをまわすことは現実的ではありません。購入やお問い合わせなど最終コンバージョンだけでなくマイクロコンバージョンを用意してPDCAを回すことが有効です。

最終コンバージョン

購入やお問い合わせ、見積り依頼など最終的に目指すWebサイトのゴール。

マイクロコンバージョン

Webサイトの最終ゴールではないが、ゴールへ至るまでの重要なポイントをマイクロコンバージョンといいます。最終コンバージョンにどのくらい近づいているか知るための中間コンバージョンと考えると分かりやすいと思います。

まとめ

BtoBとBtoCの違いに注目しがちですが、もう一歩踏み込むとより理解が深まります。BtoBかどうかではなく、ニッチかどうか?購入の影響が大きいかどうか?に注目してリスティングを運用しましょう。

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