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中小企業が「海外で製品を売りたい」と思ったら最初に読む本

おはようございます。
今日は海外進出を考える中小生産財メーカーの経営者にお勧めの本を紹介します。今読み終わったばかりですが、多くの経験を積んだ専門家の生きたノウハウがふんだんに入ったお勧めの本です。ノウハウや注意点が具体的に紹介されています。

中小企業が海外で製品を売りたいと思ったら最初に読む本


日本にも、綺羅星のごとき技術や製品を持った中小企業は多数存在しますが、グローバルに活躍する企業の数はまだ多くありません。その技術力・製品開発力からすれば、世界へ羽ばたく企業はもっと増えるはずです。きっと、あなたの会社にもチャンスがあります。目標を持って要所を終えながら行動を起こす中小企業には、海外に理想的な販売パートナーが見つかり、世界市場を制覇するグローバルニッチ企業への道が開かれると信じています。(本書「はじめに」より引用)
タイトル:中小企業が「海外で製品を売りたい」と思ったら最初に読む本
著者:大澤裕
発売日:2015/5/29
ジャンル:中小企業経営
ISBN-10:4478061327
ISBN-13:978-4478061329

グローバルニッチ企業になる第一歩のノウハウ満載

本書は英語できなくても海外に進出するノウハウが満載の1冊です。その肝は信頼の出来る販売パートナーを見つけ、信頼関係を積み重ねていくこと。そのための手順や仕掛け、注意事項が紹介されています。著者のことはこの本で初めて知りましたが、豊富な経験に裏打ちされたノウハウを持っていると思います。すべて経験したものでないと書けない内容です。ディストリビューターとセールスレップの違いを分かりやすく解説し、彼らの立場からどのようなアプローチや交渉、そして支援をしていくといい関係が築けるのか、わかりやすく解説してくれます。海外展示会の出展、代理店契約の注意点、代理店支援のノウハウ、新製品の公開や社内体制の充実について間違えがちな考え方や行動など読むだけでざっと学ぶことができます。

中小生産財メーカー必読の書

少し大げさかもしれませんが、中小生産財メーカーの人必読の書だと思います。技術があるものの営業・マーケティングが苦手で、海外進出に二の足を踏んでいる会社が多くそうした会社の経営者には強くお勧めします。そして海外進出だけでなく販売網強化に悩む生産財メーカーの営業担当者やマーケティング担当者にも参考になる本です。いまさらかもしれませんが、あなたはディストリビューターとセールスレップの違いを正しく理解できていますか?この本を読めば自信を持ってその違いを説明できるようになります。そして魅力的なカタログの作り方や販売代理店の喜ぶ資料の作り方、展示会出展のヒントも豊富です。

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おはようございます。 自社サイトって意外と見ていない人が多いもの。日ごろ仕事をしていて感じることです。だから、不具合や古い情報を垂れ流しのままにしているサイトがなくならないのかもしれません。 ユーザー目線は難しい だから、自社サイトをじっくり見れば問題に気がつき成果が上がる・・・そんなこともありません。どうしても主観的なチェックになりがちで問題を見逃すことがでてくるもの。そして問題をみつけても改善方法がわからない・・・。問題が多すぎてどこから手を付けるべきかわからない・・・。そういう時に声がかかることが多いように思います。よく”ユーザー目線で見ることが大切”といわれていますが、これがなかなか難しい。だから、お声がかかったときはクライアントの代わりにチェックするのが自分の役割だと思っています。ユーザーになりきるなんてできないのです。思い入れのある製品・技術、そして改善活動の積み重ね・・・多くの経験と苦労が客観視することを邪魔します。それができるならWebサイトでも成果は出せるはず。というよりもユーザー目線になれるなら製品開発も営業も大抵うまくいく。分かっているけどできないことの典型なのです。だからクライアントに「ユーザー目線で自社サイトを見なきゃダメ。」とは言いません。私にできることはユーザー目線は難しいけど、事情を知らない第三者として素直にサイトを見ることです。 感じたことをそのままお伝えしない 自社サイトをユーザー目線で客観的に見ることが難しいから第三者の意見が求められるのです。大人の事情を知らない・気にしない。それもユーザー目線に近づくための必要条件のひとつ。製品に対する思い入れや愛情もユーザー目線には不要です。固定観念や思い入れは邪魔になるだけ。見たまま、感じたまま、そして、アクセスデータから客観的な事実を抽出する。でも、感じたことをそのままお伝えすることはしないんです。感じたこと・気がついたことを忘れないように整理しながらどう伝えたら改善行動につながりやすいのか?また、悪い指摘ばかりして、感情的な拒絶をされ建設的な話ができなくならないように細心の注意をしています。 長所を見つけ伸ばしていく 基本的には悪い指摘だけで終わらせない。クライアントの良さが伝わる具体的な改善案を合わせてお伝えする。そして、悪い面だけなくクライアントが気...

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