アマゾンの生産財取扱いが変える業界の常識 | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2015年7月14日火曜日

アマゾンの生産財取扱いが変える業界の常識

おはようございます。
生産財ではネット通販は無理。カード決済はBtoBでは受け入れられない。一昔前は業界内では常識のように語られていました。今もそういう側面が100%なくなったわけではありませんが、数年前とは全く違った常識が出来上がっているように思います。業界内のベテランほど新人や素人にははっきりわかる変化に気づかないことがあるのではないでしょうか。アマゾンの動きを見ていてそんなことを感じています。

アマゾンの生産財取扱いが変える業界の常識


工業機器の品揃えが増えているアマゾン

少し前までアマゾンで買える工業製品は工具や低価格な計測器類などまだ一部の商品に限られると思っていました。しかし、いつの間にかそれは昔の話になっていたようです。アマゾンのカテゴリーを見ると「DIY・工具」「作業用品・安全用品」などに加えて、「工業機器」「研究開発用品」などのカテゴリーに商品が多数掲載されているのです。工業機器には、エレクトロニクス部品 (160,108)、切削工具 (153,193)、工作機器 (8,637)、FA・メカニカル部品 (97,100)、衛生・清掃用品 (7,045)と非常に多くの生産財が掲載されています。これまで過去の経験に縛られ、生産財に対して固定概念を持っていたのかもしれません。高度な専門知識とすり合わせ、そしてきめ細やかなサポート・メンテナンス、コンペや相見積りが必要なことばかりに気を取られ、色眼鏡で物を見ていたかもしれません。生産財がネットで買えない理由や買わない理由を探すのは簡単です。しかし、未知のもの将来のことを正しく予測することは難しいと思います。それにくらべ後付けの理屈はあまりにも簡単です。安易な方向に流されているかもしれません。今の自分にはこの動きを否定する能力も肯定する能力もありません。だから、勝手にこうなるだろうと決めつけずに注目したいと思います。

アマゾンの知名度が与える広範囲な影響

アマゾンには絶対的な知名度と集客力があります。色々と障壁はあると思いますが、もしかしたら生産財の購入習慣を変えてしまうかもしれません。アマゾンや楽天で生産財を購入することが普通になれば、大手生産財通販サイト、そして生産財メーカーや商社だけでなく、生産財の情報サイトや専門誌・新聞をはじめとした広告業界にも大きな影響を与えます。(というよりも影響を与え初めていると思います。)生産財の通販サイトも一般消費財の通販同様、自社で運営する通販サイトに加え、アマゾンや楽天、アリババへの出展が不可欠な時代に入ってきたのかもしれません。

まとめ

業界内の常識は業界外では非常識な場合があります。「業界を知らないからそんなことが言えるんだ」というのはとても危険な思い込みかもしれません。業界特化型のビジネスをすることは強みであり時に弱点にもなるのだと思います。だからこそ業界外の人の意見や話を真摯に聞きたいと思います。

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