Web担当者がやりがちな予算の失敗 | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2015年11月9日月曜日

Web担当者がやりがちな予算の失敗

おはようございます。
ようやく体調も良くなり今週からいつも通りいこうと思います。少々体調が悪くても仕事を平準化する癖がついてきたので、思ったよりも仕事が溜まっていません。段取りって本当に大切だなとこういう時に実感します。そういえばもうそろそろ予算について検討を始める時期ですね。今日はWeb担当者がやりがちな予算の失敗を紹介します。

Web担当者がやりがちな予算の失敗


思いついた数字を口にしてしまう

Webサイトのリニューアルでよくあるケースです。「うちのWebサイト古くなったんでリニューアルしたいんだがどのくらい費用がかかるんだ?」上司や経営者からいきなり聞かれ、つい思いついた数字を口にしてしまう。意外とありがちなケースです。そして付き合いのある制作会社から予想外の見積もりが来てしまう・・・。そして社内ではその数字が独り歩きをしてしまう・・・。こういうった相談を受けることがありますが、仕様を決めきちんと積算して、見込み違いであったことを報告し予算増額の交渉するか、予算に合わせスケールダウンさせるかの選択を迫られることになります。かといって予算見積もりを高くし過ぎるのも、管理能力を疑われかねません。こんな状況が来たら、どんなに偉い人から予算を聞かれても回答は積算後に行いましょう。「正確な数字でなければかえって迷惑をかけることになります。ちょうどいま積算中なので少しお待ちいただけませんか?いつまでに必要ですか」こう回答したほうが上司からの信頼も得られ安心して予算作成が行えます。

仕様書を作らず工数を把握しないまま予算を作る

そもそも仕様を決めずに予算申請するのは暗闇の中を明かりも持たずに彷徨うようなもの。リニューアル費用、その後の運営費、そして集客費。それぞれ仕様を確定させなければ予算は本来作れないのです。「予算100万でWebサイトをリニューアルして欲しい。」これでは予算に合わせて仕様を決めるだけで時間がどんどん過ぎていくばかりです。基本的にサイト制作は人工で決まります。仕様を決めるのに業者の力を借りれば、その分コストに反映されるのです。自分である程度やりたいことを固めておかないと仕様のすり合わせに時間がかかりコストが増すばかり。そのうえ肝心の仕上がりにも不満が起こりがちです。そして、工数も把握できないために業者からの見積もりを鵜呑みにせざるを得ずコストアップの原因になります。Web制作の丸投げはWeb担当の仕事放棄でしかありません。

リスク管理が甘い

完璧なプランと予算見積もり。これで安心というわけではありません。そもそも完璧なプランなどできないのです。状況は常に変化しています。事前にすべてを想定することはできません。想定外を想定しておかなければいざというときに対応できません。優秀なスタッフが急な体調不良になったり、ライバル企業のキャンペーンによって自社の戦略を見直さざるを得なくなったり・・・リスクはゼロではありません。あまりにも余裕のないスケジュールや予算でなく、ある程度自由度を持たせることも予算管理には必要です。

身近な人に仕事を依頼してしまう

適材適所を徹底する。意外とおろそかにされがちな基本です。長年付き合いのあるグラフィックデザインの会社にサイト制作を依頼したり、Webデザイナーにネット決済システム導入やWeb会員システムの構築を依頼したりするケースもありがちです。すべてを否定するわけではありませんが、万能なスキルを持つ人などいないのです。パートナーの持ち味が生きる仕事の依頼を心がけることがWeb担当者の重要なスキルのひとつです。

対前年度比で予算を決めない

あなたは今年度の業績(売上、利益)と来期の業績見込みをベースに予算の増減を決めてませんか?それ自体は効率的な方法ですべてを否定するわけではありません。しかし戦略的に予算を投資するには物足りません。目標を達成するために予算をどう使うのか?どこに予算を集中し、どこを大胆に削るのか?キチンと踏み込んだ計画を立てるケースは少ないように思います。なんとなく均等に予算を振り分けることが多いのです。それでは戦略的で思いきった予算の使い方ができません。
  • どのような効果を目指すのか?
  • そのために必要な手段は何か?
  • 費用はいくらが順当か?
予算額だけでなく、目標を達成するための手段と費用、そして効果検証まで含めた計画を立てるべきです。

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