スキップしてメイン コンテンツに移動

サポートプログラムこそ最も効率の良い営業手法

おはようございます。
今週はずっとサイトリニューアルのコンセプトを企画しています。サイトの現状を徹底的に分析し、競合サイトとの比較を行っているとそれだけでもたくさんの課題が見えてきます。課題も解決方法も比較的簡単なのですが、難しいのはそのためのコンテンツをクライアントに書いていただくこと。その説得と根回しが重要。それでないと絵に描いた餅になってしまうんです。いまは顧客サポートの充実を既存顧客の深耕開拓の切り札にするために奮闘中。平凡なアイデアですが、徹底すれば大きな差別化につながる鉄板の戦略です。

サポートプログラムこそ最も効率の良い営業手法


顧客と営業の関心のギャップ

顧客は製品をトラブルなく使うためにどうしたらいいのか?契約後のことに関心があります。そして、営業は売り上げがゴールになりがち。同じ契約の場面なのに・・・完全に同床異夢ですね。そのままにしておくと製品やサービス導入後に不満が高まります。特に投資額が大きいものや長期・広範囲にわたり影響するものほど契約後のサポートが重要。反応が良かったのになかなかいい返事をもらえない・・・こういうケースは契約後の製品やサービスの使用方法やトラブルへの対策、安定供給への不安、メンテナンスや保証などに不安があり躊躇していることが考えられます。また苦労して商談をまとめてもアフターフォローで味噌がついては契約以上に失うものが大きいかもしれません。一度失った信頼はなかなか回復できないのです。

サポートプログラムを用意する

このギャップが不満につながりやすくブランドシフトの原因になります。営業がサポートに力を入れることも大切です。しかし、製品やサービスによっては専門のサービススタッフやエンジニアでなければできないこともい多いのです。だから会社としてサポートプログラムを作るのです。計画的にサポートし顧客満足度の向上に役立てるのです。購入3か月後に使用状況の確認訪問。6か月後に定期メンテナンス、9か月後に消耗品取り換え・・・そんな風に定期的にサポートするプログラムを作ってサポートしていくのです。そして製品の改善ポイントや新しい顧客ニーズの発見にもつながるようにサポートプログラムを活用します。購入履歴をDBで管理してサポート漏れをなくします。サポートでコミュニケーションを強化するのです。結果として買い替え需要の取りこぼしや他社への切り替えを防ぐことにつながります。そしてサポートデータを分析し、PDCAを回して改善を続けて競争力を高めていきます。

契約はゴールでなくスタート

仕方なく対応するのはサポートではありません。それでは単なるコストの垂れ流し。売り切り営業はお客様との関係を契約と同時に捨ててしまうようなものかもしれません。せっかく苦労してコミュニケーションをとってきたのに・・・契約したらそれっきりはもったいないですね。戦略的にサポートを位置づけ積極的に取り組む必要があります。サポートこそ最も効率の良い営業手法。

良い営業の考え

契約は種まき、サポートは水やり、そして、顧客の目標達成が収穫。

そうです。契約はゴールでなくスタートなのです。顧客の視点で見ればそれは当たり前のこと。スタートしたと思ったら足が遠のく営業は信頼されません。せっかく種をまいても水もやらず肥料も与えずほったらかしでは収穫なんて期待できません。

ダメな営業の考え

アポイントが種まき、プレゼンが水やり、契約は収穫。

この考えは焼き畑農業と同じ。いつまでも新しい土地を探し彷徨い続けなくてはなりません。サポートの充実による差別化は成果が出るまでに時間がかかりますが一度成果が出始めると継続してそしてリピートオーダーのたびに商談規模が大きくなるというおまけも期待できるのです。貢献できれば紹介案件も増え新規開拓はさらに加速します。

この記事もおすすめ
廃版製品をWebサイトから削除すると顧客損失が進む

このブログの人気の投稿

欠点をあげつらうことなく、臭いものに蓋することなく

おはようございます。 自社サイトって意外と見ていない人が多いもの。日ごろ仕事をしていて感じることです。だから、不具合や古い情報を垂れ流しのままにしているサイトがなくならないのかもしれません。 ユーザー目線は難しい だから、自社サイトをじっくり見れば問題に気がつき成果が上がる・・・そんなこともありません。どうしても主観的なチェックになりがちで問題を見逃すことがでてくるもの。そして問題をみつけても改善方法がわからない・・・。問題が多すぎてどこから手を付けるべきかわからない・・・。そういう時に声がかかることが多いように思います。よく”ユーザー目線で見ることが大切”といわれていますが、これがなかなか難しい。だから、お声がかかったときはクライアントの代わりにチェックするのが自分の役割だと思っています。ユーザーになりきるなんてできないのです。思い入れのある製品・技術、そして改善活動の積み重ね・・・多くの経験と苦労が客観視することを邪魔します。それができるならWebサイトでも成果は出せるはず。というよりもユーザー目線になれるなら製品開発も営業も大抵うまくいく。分かっているけどできないことの典型なのです。だからクライアントに「ユーザー目線で自社サイトを見なきゃダメ。」とは言いません。私にできることはユーザー目線は難しいけど、事情を知らない第三者として素直にサイトを見ることです。 感じたことをそのままお伝えしない 自社サイトをユーザー目線で客観的に見ることが難しいから第三者の意見が求められるのです。大人の事情を知らない・気にしない。それもユーザー目線に近づくための必要条件のひとつ。製品に対する思い入れや愛情もユーザー目線には不要です。固定観念や思い入れは邪魔になるだけ。見たまま、感じたまま、そして、アクセスデータから客観的な事実を抽出する。でも、感じたことをそのままお伝えすることはしないんです。感じたこと・気がついたことを忘れないように整理しながらどう伝えたら改善行動につながりやすいのか?また、悪い指摘ばかりして、感情的な拒絶をされ建設的な話ができなくならないように細心の注意をしています。 長所を見つけ伸ばしていく 基本的には悪い指摘だけで終わらせない。クライアントの良さが伝わる具体的な改善案を合わせてお伝えする。そして、悪い面だけなくクライアントが気...

必要な人に必要な情報を必要なタイミングで届ける

おはようございます。 生産財業界では検討から採用までに時間がかかることが多いため、思わぬタイミングで案件が重なることがしばしばあります。いい時も悪い時も種をまき続けるからこそ、ブレークする時が生まれるのだと思います。2012年、2013年にご提案していた案件が立て続けに動き出しています。景気回復しているのか、たまたまなのか?分かりませんが動き続けている結果だと思います。今日は情報の5Sについて考えます。 シンプルだが奥深い情報の5S 職場環境の改善に不可欠な5S活動。製造業では知らない人がいないほど有名なスローガンです。【整理】【整頓】【清掃】【清潔】【しつけ】とてもシンプルですが奥深いものでいくら努力しても完成ということはありません。マーケティング活動にも5S活動は【情報の5S活動】として応用できます。 情報の5S活動 整理・・・「いる情報」と「いらない情報」を分け「いらない情報」は捨てる 整頓・・・「必要な情報」を「必要な人」に「必要なタイミング」で渡す 清掃・・・わかりやすく情報をまとめる。日常的に情報を更新する 清潔・・・整理・整頓・清掃の状態を維持する しつけ・・・整理・整頓・清掃についてのルールを守らせる 情報の5S活動もシンプルですが、実践を続け改善を続け理想に近づけても完成ということがない奥深いものです。5Sのなかでも特に「必要な人に必要な情報を必要なタイミングで届ける。」情報の整頓はマーケティング活動のキモです。しかし、実際には多くのお客様、名刺交換したことのある人、協力会社の人、商談中の人・・・・・・様々な人に適切な情報を必要なタイミングに届けるのは大変なことです。完璧にそれをこなすことは困難です。すこしでも理想に近づけるためにデータベースとWebサイトは役立ちます。 情報の5Sを後押しする道具 徹底することが難しい情報の5S。なかでも情報の整頓はマーケティングに欠かせない要点です。必要な人に必要な情報を必要なタイミングで伝える。それだけのことを徹底するには道具が必要です。そのために欠かせない道具はデータベースとWebサイトです。 データベース Push型のメディアを使っての情報提供には顧客データベースが欠かせません。嫌がる人にメールやFAXを送り続けることは論外です。そして、同じ内容のメール...

TOCのダイスゲームを体験してきました

おはようございます。 朝起きたらWiFiがつながらず復旧に1時間近く時間がかかってしまいました。ネットにつながらないので原因を調べられませんでした。ネットに頼り切るとこういう時不便ですね。今日は時間もないのでサクッとまとめます。昨日はTOCとMQ会計を学びました。ダイスゲームを通してボトルネックを無くすことの大切さや各工程の最適化の合計が必ずしも全体最適につながらないことを体感させていただけました。 TOCのダイスゲームとは 「ザ・ゴール」で有名になったTOC理論を楽しみながら体感できるゲームです。ザ・ゴールのなかでは少年たちが順番にサイコロを振ってマッチ棒を移動させていたゲームです。それぞれがサイコロを振り出た目の数だけとなりからマッチ棒を移動させます。そして最後まで行ったら完成です。参加者をそれぞれ工場の各工程に見立てて、仕掛在庫やリードタイム、納期、欠品など工場内の流れを体感する優れたゲームです。 TOCは理論より実践 昨日、個人的にすごく面白く感じたのは、ゲームにのめり込むと1つの指標に気を取られかえって全体最適を忘れてしまう場面があることです。欠品ばかりに気を取られると注文が少ないことを喜んだり、逆に欠品を出さないことばかりに気を取られると仕掛在庫が膨らんでしまったり、上手くいかないのです。参加者の多くはザ・ゴールを読んでいた優れた人ばかりでしたが、それでもボトルネックを集中的にテコ入れし、それ以外の工程はボトルネックの能力以上に生産しないという原則を守るのは難しいと感じました。だからこそ何度も学びスキルアップさせる必要があるのだと思います。 いくらで作って、いくらで売るか またゲームを通してもう一つ感じたことがありました。それは自分が受け持った工程だけでなく前後の工程や工場全体のことに興味を持つのにこのゲームが役立つということです。もっというと製造の人間だけでなく営業や経理など他部門の人と一緒にゲームに参加すると立場を超えた視点での協力の手助けになると思います。本来、商売はいくらで作っていくらで売るか?その両方を考え最適化する必要があります。ユーザーが喜んで買って頂ける最も高い値段。それが最高の値決めです。そのうえで工場はコストダウンや在庫削減、納期遵守に全力を挙げています。しかし、営業が売上アップを目指し値引いて売って...