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行動を引き出すノウハウがコンサルティングの肝

おはようございます。
もう水曜。月曜日が祝日だったので今週は短いですね。気がつけば9月も後半。今年も残り少なくなってきました。刈り取りに並行し次の仕掛けも仕込んでおく時期です。刈り取りに追われて仕込みを忘れると来期苦労するので、大変でもクライアントのお尻をたたくようにしています。早めの仕掛けは楽で成果も出やすい。そう思っているので遠慮はありません。



”面倒なこと”は鉄板

そして、もう一つ意識していることがあります。それは”面倒なこと””すぐに効果の出ないこと”を続けてもらうこと。地味ですが、やる人が少なく差別化に効果的なんです。即効性のある仕掛けやツールに人気が集中しがちで”面倒なこと””すぐに効果の出ないこと”は避けられがち。その気持ちはよく理解できます。でも、人が嫌がることにチャンスは眠っています。Webサイトでその典型例は”コンテンツの充実”特に技術論文や事例は取材や裏付けデータの用意など労力もかかる割に即効性のない地味な取り組み。だから、真剣に取り組む企業が少なく、なおかつ継続が難しい取り組みです。だからこそ、鉄板なんです。

一気に完成させるより、大切なのは継続すること

一時的に取り組んでも効果は薄いのです。大切なのは継続すること。大量に書かれた記事に注目が集まりがちですが、一気に大量の記事を公開するよりも定期的にコツコツ更新していくことの方が大切。さらに内容を見直し必要に応じリライトすれば完璧です。始めのうちは社内に眠っている資料を使えばいいのです。問題はその後です。そのうち書くネタが尽きてくること。まっさらな状態から書き起こすことは結構な負担になります。ライティングへの苦手意識が残っている状態では断念しがち。そうでなくとも日々の業務で忙しいのです。

自然にできるようになるためのシナリオを考える

だから、はじめのうちはゆっくりしたペースで更新をしてもらう。それも負担の少ない社内資料のリライトにじっくり取り組んでもらう。一気に書き上げるのではなく定期的に書きライティングにも慣れてもらう。丁寧に既存資料のリライトをすることで新しいネタも見つかるのです。最低限半年、できれば1年は継続する。そのうちに効果が数字に表れ始めます。そうすればネタを考え新しい記事を書くことが楽しくなるもの。こうすれば更新することが苦にならなくなってくる。そして、書き溜めた記事の反応を分析することでユーザーが何を求めているのか?より深く理解することができるようになります。ムリなく自然と続けられる工夫が大切。だけど、意外と忘れられがちなことのように思います。

マーケティング手法よりも大切なこと

”コンテンツが大切””中身が大切”というのは本当に言い尽くされた感のある当たり前のこと。でも、”知っているけどできていないこと”の典型。コンサルティングも同じです。指導するだけではダメ。やるように言ったんだけど・・・。それでは意味がないんです。指導したことをどれだけやりきってもらうか(それも正しく)。それがノウハウ。実行されたかどうかが問題。そして評価は結果のみ。結果が出なければ契約が打ち切られる。シビアな現実があります。だから、どうやったら実行されるか継続されるかそれを考え続けるのが仕事。マーケティング手法よりも大切なのはクライアントに実行させるノウハウだったりします。成功事例やテクニックは溢れかえっているのです。価値があるのは溢れかえったテクニックではなく、クライアントに合ったものを選び、それを使いこなし行動を続けてもらうためのノウハウ。結局はクライアントの行動を引き出すノウハウがコンサルティングの肝なんだと思います。クライアントの行動がなければコンサルティングはすべて絵に描いた餅。そうならないように精進しています。

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欠点をあげつらうことなく、臭いものに蓋することなく

おはようございます。 自社サイトって意外と見ていない人が多いもの。日ごろ仕事をしていて感じることです。だから、不具合や古い情報を垂れ流しのままにしているサイトがなくならないのかもしれません。 ユーザー目線は難しい だから、自社サイトをじっくり見れば問題に気がつき成果が上がる・・・そんなこともありません。どうしても主観的なチェックになりがちで問題を見逃すことがでてくるもの。そして問題をみつけても改善方法がわからない・・・。問題が多すぎてどこから手を付けるべきかわからない・・・。そういう時に声がかかることが多いように思います。よく”ユーザー目線で見ることが大切”といわれていますが、これがなかなか難しい。だから、お声がかかったときはクライアントの代わりにチェックするのが自分の役割だと思っています。ユーザーになりきるなんてできないのです。思い入れのある製品・技術、そして改善活動の積み重ね・・・多くの経験と苦労が客観視することを邪魔します。それができるならWebサイトでも成果は出せるはず。というよりもユーザー目線になれるなら製品開発も営業も大抵うまくいく。分かっているけどできないことの典型なのです。だからクライアントに「ユーザー目線で自社サイトを見なきゃダメ。」とは言いません。私にできることはユーザー目線は難しいけど、事情を知らない第三者として素直にサイトを見ることです。 感じたことをそのままお伝えしない 自社サイトをユーザー目線で客観的に見ることが難しいから第三者の意見が求められるのです。大人の事情を知らない・気にしない。それもユーザー目線に近づくための必要条件のひとつ。製品に対する思い入れや愛情もユーザー目線には不要です。固定観念や思い入れは邪魔になるだけ。見たまま、感じたまま、そして、アクセスデータから客観的な事実を抽出する。でも、感じたことをそのままお伝えすることはしないんです。感じたこと・気がついたことを忘れないように整理しながらどう伝えたら改善行動につながりやすいのか?また、悪い指摘ばかりして、感情的な拒絶をされ建設的な話ができなくならないように細心の注意をしています。 長所を見つけ伸ばしていく 基本的には悪い指摘だけで終わらせない。クライアントの良さが伝わる具体的な改善案を合わせてお伝えする。そして、悪い面だけなくクライアントが気...

必要な人に必要な情報を必要なタイミングで届ける

おはようございます。 生産財業界では検討から採用までに時間がかかることが多いため、思わぬタイミングで案件が重なることがしばしばあります。いい時も悪い時も種をまき続けるからこそ、ブレークする時が生まれるのだと思います。2012年、2013年にご提案していた案件が立て続けに動き出しています。景気回復しているのか、たまたまなのか?分かりませんが動き続けている結果だと思います。今日は情報の5Sについて考えます。 シンプルだが奥深い情報の5S 職場環境の改善に不可欠な5S活動。製造業では知らない人がいないほど有名なスローガンです。【整理】【整頓】【清掃】【清潔】【しつけ】とてもシンプルですが奥深いものでいくら努力しても完成ということはありません。マーケティング活動にも5S活動は【情報の5S活動】として応用できます。 情報の5S活動 整理・・・「いる情報」と「いらない情報」を分け「いらない情報」は捨てる 整頓・・・「必要な情報」を「必要な人」に「必要なタイミング」で渡す 清掃・・・わかりやすく情報をまとめる。日常的に情報を更新する 清潔・・・整理・整頓・清掃の状態を維持する しつけ・・・整理・整頓・清掃についてのルールを守らせる 情報の5S活動もシンプルですが、実践を続け改善を続け理想に近づけても完成ということがない奥深いものです。5Sのなかでも特に「必要な人に必要な情報を必要なタイミングで届ける。」情報の整頓はマーケティング活動のキモです。しかし、実際には多くのお客様、名刺交換したことのある人、協力会社の人、商談中の人・・・・・・様々な人に適切な情報を必要なタイミングに届けるのは大変なことです。完璧にそれをこなすことは困難です。すこしでも理想に近づけるためにデータベースとWebサイトは役立ちます。 情報の5Sを後押しする道具 徹底することが難しい情報の5S。なかでも情報の整頓はマーケティングに欠かせない要点です。必要な人に必要な情報を必要なタイミングで伝える。それだけのことを徹底するには道具が必要です。そのために欠かせない道具はデータベースとWebサイトです。 データベース Push型のメディアを使っての情報提供には顧客データベースが欠かせません。嫌がる人にメールやFAXを送り続けることは論外です。そして、同じ内容のメール...

TOCのダイスゲームを体験してきました

おはようございます。 朝起きたらWiFiがつながらず復旧に1時間近く時間がかかってしまいました。ネットにつながらないので原因を調べられませんでした。ネットに頼り切るとこういう時不便ですね。今日は時間もないのでサクッとまとめます。昨日はTOCとMQ会計を学びました。ダイスゲームを通してボトルネックを無くすことの大切さや各工程の最適化の合計が必ずしも全体最適につながらないことを体感させていただけました。 TOCのダイスゲームとは 「ザ・ゴール」で有名になったTOC理論を楽しみながら体感できるゲームです。ザ・ゴールのなかでは少年たちが順番にサイコロを振ってマッチ棒を移動させていたゲームです。それぞれがサイコロを振り出た目の数だけとなりからマッチ棒を移動させます。そして最後まで行ったら完成です。参加者をそれぞれ工場の各工程に見立てて、仕掛在庫やリードタイム、納期、欠品など工場内の流れを体感する優れたゲームです。 TOCは理論より実践 昨日、個人的にすごく面白く感じたのは、ゲームにのめり込むと1つの指標に気を取られかえって全体最適を忘れてしまう場面があることです。欠品ばかりに気を取られると注文が少ないことを喜んだり、逆に欠品を出さないことばかりに気を取られると仕掛在庫が膨らんでしまったり、上手くいかないのです。参加者の多くはザ・ゴールを読んでいた優れた人ばかりでしたが、それでもボトルネックを集中的にテコ入れし、それ以外の工程はボトルネックの能力以上に生産しないという原則を守るのは難しいと感じました。だからこそ何度も学びスキルアップさせる必要があるのだと思います。 いくらで作って、いくらで売るか またゲームを通してもう一つ感じたことがありました。それは自分が受け持った工程だけでなく前後の工程や工場全体のことに興味を持つのにこのゲームが役立つということです。もっというと製造の人間だけでなく営業や経理など他部門の人と一緒にゲームに参加すると立場を超えた視点での協力の手助けになると思います。本来、商売はいくらで作っていくらで売るか?その両方を考え最適化する必要があります。ユーザーが喜んで買って頂ける最も高い値段。それが最高の値決めです。そのうえで工場はコストダウンや在庫削減、納期遵守に全力を挙げています。しかし、営業が売上アップを目指し値引いて売って...