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「次からは気をつける」は対策ではありません

おはようございます。
再現性のあるサービスを組織的に行う。属人的な仕事の割合を減らしていく挑戦が続いています。営業、企画、制作の業務フローを見える化し、記録を残し事例を共有し型を作り他人の仕事と自分の仕事を比較しやすい環境を作ること。人に聞かなくたって簡単に調べられるようにしておきたいのです。さらに理解を深めたいときや意見を求めたいときは直接話を聞く。そのための環境整備です。

「次からは気をつける」は対策ではありません


ヒューマンエラーはなくならない

社内にあるリソースを徹底活用できているのか?埋もれているノウハウ、属人的な技術はないか?それらを漏れなく使い切りたい。どの企業にも当てはまる課題の一つ。人によるばらつきを減らせれば大きな改善が期待できます。ヒューマンエラーの起きない仕組みも大切。問題が起こったら原因を理解し、さらに真因にまで迫り対策を打つ。対処療法でやり過ごしがちですが、それでは問題は形を変え再発してしまう。また時間を浪費してしまう。それが嫌なのです。属人的な仕事が多いとミスやトラブルが共有されずらく、同じようなミスが繰り返されがち。だから業務フローを標準化し見える化したいのです。

精神論では解決しない

「次からは気をつける」は対策ではありません。精神論でしかない。これで終わらせると同じようなミスが繰り返されそのたびに反省が繰り返されるだけになってしまう。ある介護現場でのミスの話を聞いて感じたことです。気をつけていたはずなのに補助用の手すりを引き出すときに利用者の腕を挟んでしまった話です。幸いゴムで柔らかくしていたのでケガはしなかったようですが・・・それでも問題であることに変わりありません。注意不足が直接の原因かもしれませんが、これは誰にでも起こりうるヒューマンエラー。それを責めるのは建設的ではありません。そもそもなぜ腕が挟まれるほどの隙間があるのか?もっというと補助手すりを使わなければならないのか?ゆっくりと引き出される構造にできないのか?ほかの方法で手助けすることはできないのか?真因にまで迫り対策を打つべきと思ったのです。おそらく、時間とお金がないのでしかたなく気をつけることでしのいでいたのでしょう。

時間と予算のゆとりが不可欠

そう思いながら自分の仕事の進め方を振り返ると、似たようなことをしているときがあると気がついたのです。納期に追われるがゆえに、対処療法でしのいでしまうことが。予算が足りないことで根本的な解決をあきらめてしまうことが。すべて次の機会に真因をつかみ根治療法できているとは言えないのです。だからこそ、そうした事例を共有できる環境をつくることが大切だと感じました。やはり、時間に追われるのは良くないんです。そして儲けないといけないんです。そうでないと対処療法に頼りがち。そして、本質的な対策にいつまでたっても手がつけられない。そして精神論に頼り、現場が疲弊する。そういった悪循環を繰り返しがち。忙しすぎて疲弊するとさらにヒューマンエラーが増え、対処療法でしのぐことすらままならなくなる。だから、時間とお金の余裕を確保するのはマストではないでしょうか。

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