おはようございます。
気持ちの良い朝ですね。今週もよい週になりそうな気がします。
中小製造業の経営者の方とお話していると、こんな言葉をよく耳にします。
「うちは特別な技術があるわけじゃないんですよ」
「他と比べてウチが選ばれる理由って、正直ないと思っています」
でも、私は思います。
そう言っているその“当たり前”の中にこそ、価値があるのではないでしょうか。
普段の仕事に、お客様が感じる良さがある
たとえば、何十年と付き合っている取引先から急な試作依頼が入ったとき。
現場は図面を見ただけで「この素材だと厳しいから、代替案を提案しよう」と動き出す。
あるいは、職人さんが機械音のわずかな違いで「このままだとバリが出るな」と気づいて、段取りを変える。
これって、誰にでもできることじゃありません。
マニュアルには書けない、だけど現場で蓄積されてきた“知恵”なんです。
そして、その知恵こそが、御社の価値です。
お客様が評価するのは「技術力」だけじゃない
「うちは特許もないし、高精度加工ができるわけでもない」とおっしゃる方もいます。
でも、お客様が本当に求めているのは、**困ったときに助けてくれる“信頼感や安心感”**です。
• 急ぎの案件にも何とか応えてくれる
• トラブルが起きても一緒に原因を突き止めてくれる
• 大手が断るような少ロットにも柔軟に対応してくれる
お客様は、技術力だけでなく、いざというときに親身になってくれるか?いい加減なことをしないか?人間性にも気を配っています。
実際、Webからの問い合わせでも、「柔軟に対応してくれる会社を探していた」という声は少なくありません。
「特別じゃない」からこそ、伝える意味がある
多くの中小企業が、「うちはオンリーワン企業のような技術はないから・・・」「差別化なんて・・・普通の会社だから。」と感じていること自体がチャンスです。
なぜなら、あなたと同じようにちゃんと自社の強みを言葉にして発信している会社が少ないから。
だからこそ、御社の「当たり前」を見える形にすれば、それだけで価値になります。
たとえば、こんなことを発信してみてください。
• どんな相談が多くて、どう対応しているか
• 失敗から学んだこと、改善したこと
• 長年付き合っているお客様に、なぜ継続してもらえているのか
最後に:価値を見つけるのは“外”より“中”
差別化や競争力というと、つい「新しい設備を導入しよう」「IoTを取り入れよう」と“外”に目が向きがちです。そして、忘れがちなのは日々の仕事の中にある良さ。
御社の現場、社員、日々の対応の中にある“当たり前”の積み重ね。
それこそが、お客様に選ばれる理由であり、マーケティングで伝えるべき価値です。
「うちは特別な技術がないから…」
そう思ったときこそ、自分たちの仕事の中にある“当たり前”を、ぜひ見つめ直してみてください。