製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2025年3月27日木曜日

生産財の購買プロセス「TiiiCA」とブランド戦略

 おはようございます。

生産財業界では日常的に品質や生産性向上、コストダウンが続けられ競合力を高めています。しかし、価格と品質以外にもユーザーが考慮するのはあることを忘れてはならないのではないでしょうか。今日はその中の一つであるブランド力について考察したいと思います。



Target(目標)」すべての企業活動は事業目標の達成に集約される

生産財の購買プロセスは「TiiiCA(ティーカ)」モデルに基づいて整理できます。その最初のステップ「Target(目標)」です。事業目標達成を目指し多くの企業活動は行われます。製品開発や営業活動など業績アップに直結する活動は当然のこと、採用や社員満足度、定着率の改善なども間接的に業績アップに貢献することを期待されています。

今回の記事のテーマは生産財購入プロセスにおけるブランド戦略なので話を戻します。

ここで重要なのが、企業の認知度です。特定の技術や製品カテゴリにおいて「この分野ならこの企業」というポジションを確立できていると、購買担当者の意識に自然と残ります。このような業界内でのブランドの確立は、購買プロセスの初期段階での優位性につながります。

Interest(関心)」と「Investigate(調査)」における情報発信の重要性

購買担当者は、まず関心を持った分野の情報を収集し、業界トレンドや技術動向を調べます。この段階では、企業が提供する技術情報や事例紹介が、意思決定に影響を与えます。

単に多くの情報を発信するだけでなく、業界での専門性や信頼性を高めることが求められます。たとえば、専門的な知識を持つ企業が発信する技術解説や成功事例は、購買担当者の評価を高める要因になります。

Inquiry(引合)」から「Agreement(契約)」におけるブランドの影響

購買プロセスが進み、具体的な引合や契約交渉の段階になると、企業間の信頼関係が決定的な要素になります。

このとき、業界での評価が高い企業は、単なる価格競争に巻き込まれにくくなります。すでに一定のブランド価値を持っている企業は、「信頼できるパートナー」として認識されやすく、品質や価格、アフターサービスの差が少なければ、競合企業より優先的に選ばれる可能性が高まります。最終的な契約において有利に交渉を進められます。


BtoBマーケティングにおけるブランド活用のポイント

生産財の購買プロセス「TiiiCA」とブランド戦略を組み合わせることで、BtoB企業は以下のような施策を講じることができます。

  1. 業界内でのブランド認知度を向上させる

    • 学会や展示会での情報発信
    • 技術的なホワイトペーパーや専門メディアへの寄稿
    • 業界内の信頼性のある企業・団体との連携

  1. 情報発信の質を高める

    • 製品や技術に関する専門的なコンテンツの作成
    • 業界の最新動向を取り入れた情報提供
    • 成功事例や試験データの公開
    • 自社の専門家を活用し、信頼性の高い発信を行う

  1. 購買プロセスの各段階に適したアプローチを取る

    • Investigate(調査)」段階で、業界に信頼される情報を提供
    • Inquiry(引合)」段階で、他社と差別化できるポイントを明確にする
    • Agreement(契約)」段階で、企業の信頼性を強みとして交渉を進める

まとめ:BtoBマーケティングにおけるブランドの役割

生産財業界では、消費財向けのマーケティングモデルがそのまま適用できないため、組織的・長期的な購買プロセスへの対応が求められます。その中で、「TiiiCA」モデルは有効なフレームワークとなります。

また、競争が激化する中で、単なる情報発信だけでは企業の優位性を確保することが難しくなっています。業界内でのブランド力を強化し、それを購買プロセスに活用することで、より効果的なマーケティング戦略を実現できるでしょう。


2025年3月25日火曜日

ブログ再開します

 こんにちは

ほぼ1年ぶりの投稿です。

10年以上続けたブログを1年も休んでいたのは一度立ち止まりじっくり振り返る時間が欲しかったからです。生産財のマーケティングに携わる者としてこれまでのキャリアを振り返るとともに、現場第一という基本の徹底を行うため新規開拓という厳しい環境に身を投じていました。



それも引き合いをいただいて動くのではなく、アポ取りからおこなう完全アウェーの営業です。20代から30代で経験したことを50代で再挑戦したことで当時と今の違いも体感できたとともに当時と変わらない普遍的な事柄も改めて実感できています。

そもそも、どこの誰だかわからない営業に時間を割く必要はないのです。そうした中どうやって時間を取っていただくのか?興味を持ってもらうのか?最初のハードルを越える大変さを熟知しているからこそ、お客様の営業や販促の悩みに深く共感できるのだと思っています。

そして、幸運にも時間をもらえても取引もない初見の営業のヒアリングに素直に答えるお人好しはまずいない。「情報が欲しいなら先に情報を提供する」提供した情報に価値を感じていただけて、初めて情報を返していただける。

契約に至るまでは幾重にも障壁が立ちはだかります。ひとつづつ障壁を取り除き取引につなげていく。その間、協力をしてくれる人への感謝を忘れてはならない。そして、一生懸命な人には必ず応援する人が現れる。そうした有難さを実感しています。基本がどれだけ身に沁みついているか?自問自答しながらの1年でした。

そのおかげで少し明かりが見えてきました。取引先は約20%増やせました。しかし、目標は約2倍。まだまだです。多くの手掛かりがつかめたので再現性を高めていきながら、どん欲に新しいことにも挑戦してこうと思います。

2024年4月5日金曜日

動けば案件と出会える

 おはようございます。

4月前半も計画のペースで新規商談を入れています。15日以降もペースが維持できるよう毎日の午前中を新規開拓に使います。


商談準備や事務処理は早朝もしくは夕方に行い顧客とのコミュニケーションに使える時間を他のことに使わないよう細心の注意を払っています。課題は営業時間の確保なのです。時間確保に成功すれば、目標は達成できると考えています。動けば案件と出会えるのだから、最大限そのために時間を使いたい。徹底的に業務を引き継ぎ時間を確保する。周りの人の協力があるから仕事ができていることを忘れず1件でも多く商談を入れたいと思います。

このブログを検索