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受注が減ってからでは遅い。だからこそ、常に種をまく。

 おはようございます。 今日お伝えしたいのは、「受注が減ってから対策するのでは遅い」というよくある話ではありません。大切なのは、「日ごろから種をまき続けている会社は、急な変化にも対応できる」ということです。 どんなに堅調に見える会社でも、未来の保証などどこにもありません。取引先の方針転換、担当者の異動、グループ会社の統合。突然の出来事が、日常を大きく変えてしまうことも珍しくありません。 そういうときに持ちこたえられる企業とそうでない企業の違いは何でしょうか?それは、日々コツコツと“営業の種”をまいてきたかどうかです。 仕事の波は、コントロールできない 多くの製造業の現場は、波があります。繁忙期と閑散期。大きなロットと単発の試作案件。年によって景気も変わる。しかし、その波を完全にコントロールすることはできません。「たまたま今は仕事があるから」と安心していると、気づいたときには次の仕事が見えていない。「また来るはず」と期待して待つ時間は、なかなかに長く、苦しいものです。だからこそ、「いま仕事があるときから次の仕事のための準備をしておく」——これが経営者としてやるべき、極めて実践的な種まきなのです。 種まきとは、未来への投資 では、種まきとは具体的に何か? ホームページの集客に取り組み製品・サービスの宣伝をする 展示会への出展を1年に1回でも継続する 定期的に既存顧客へ近況を聞きに訪問する 顧客から紹介をもらうきっかけをつくる 休眠客へのフォローアップの仕組みを作る 見込み客に定期的な情報提供を行う これらすべてが、「次の仕事」につながる種まきです。 その場で成果が出なくても構いません。大切なのは、「見えないところで“芽”を出す準備をしている」ということ。蒔かなければ、芽は出ません。どれだけ技術力があっても、知られなければ使ってもらえない。だから、地道な行動が欠かせないのです。 それは“ある日突然”やってくる 面白いのは、種をまいているときは何の反応もないように見えても、ある日突然、芽が出る瞬間がくるということです。 ホームページを見た新しい企業から問い合わせが入る 2年前に名刺交換した担当者から電話がかかってくる 以前失注した案件が再浮上してくる こうした「後から効いてくる」行動は、まさに種まきの結果。しかも、これは決して偶然ではなく、意図して継続した企業にしか...
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判断力は「比較力」

 おはようございます。 製造業の現場で、ホームページの仕事を兼務している方にとって、日々の「判断」はつきものです。 「この改善案でいいのかな?」 「資料は作ったけど、根拠があいまい…」 そんなときに、自信を持って進められるようになるヒントがあります。それは「比較する目を持つこと」です。 比較ができると判断に自信がつく アクセスデータ、営業数値、問い合わせ件数…。どれも単体で見ても「良い」「悪い」は判断しにくいものです。判断に長けている人は、「比べる基準」を必ず持っています。今回は、ホームページ運用にも活かせる「データ比較のコツ」をご紹介します。 判断力を高める!たった一つの原則 → 時系列で比べる 「今だけ」ではなく、過去・現在・未来という時間軸で比べることで、数字の意味がクリアになります。 ① 他社と比べる(ベンチマーク) まずは現状把握。「うちは今どんな状態か?」を、問い合わせ数や訪問数などから正確に把握します。次に、他社と比べてみる。同業他社や競合のホームページ、展示会での反響、SNSの使い方などを参考にすると、自社の立ち位置が見えてきます。 🔸ポイント 現状把握は「漏れなく・抜けなく」 ベンチマークは目的別に複数でもOK(例:A社=集客力、B社=問い合わせ対応) ② 過去と比べる(時系列) 次は「過去」との比較。1ヶ月前、半年前、1年前とデータを比べて、変化の傾向を見ます。 例えば: 昨年同月と比べてアクセス数は増えているか? 問い合わせの質(内容・件数)に変化はあるか? 季節要因なども考慮しながら「前年同月比」などで見ると、判断しやすくなります。 ③ 未来と比べる(目標) 目標設定も大事です。 「月間100件アクセスを目指す」など、目標と現状を比較することで、次の一手が見えてきます。ただし数字だけで「届いた・届かなかった」と評価するのでは不十分。「なぜ届いたのか?」「何が足りなかったのか?」を過去・現在の状況と照らし合わせて分析してこそ、本当の意味で次につながります。 データ比較の3つの型 判断のヒントになる「切り口」もご紹介します。 ① ボリューム(量) 一番シンプルな比較。アクセス数、資料DL数、問い合わせ数など、絶対数で比べます。 🔸注意点 単位や桁の扱いは丁寧に。桁が違うと誤解を生みやすいです。 ② 割合(構成比) 「全体の中で何がどれ...

「この担当者なら任せられる」という信頼感が肝になる

 おはようございます。 今週もよい週になるよう優先順位をつけ行動していこうと思います。 製造業、とりわけ中小製造業の経営には「人」が欠かせません。それは製造現場のことだけではありません。 これまでの経験で「BtoB取引」こそ、人と人との信頼関係が何よりの肝になると感じています。 「良いモノさえ作っていれば、売れる」。そんな時代はとうの昔に終わりました。今はどれほど高い技術力や品質を誇っていても、その価値をきちんと相手に届けなければ評価されません。価値を伝える方法は様々ありますが、人を介してこそ価値は深く伝わるのではないでしょうか。 あなたの会社の営業・広報・技術者・社長自身…その「人」の言葉と姿勢がBtoB取引の成否を決めます。 モノが似ている時代、差がつくのは「誰と組むか」 今や 製品や技術の差別化はますます難しくなっています。 例えば精密板金加工の会社が10社あれば、品質や納期、コストのレベルはほとんど互角というケースも珍しくありません。ユーザー企業側も「何を買うか」だけでなく「誰から買うか」「誰と組んで長く付き合っていけるか」をより重視する傾向が強まっています。 ここに「人の力」が効いてきます。 取引先担当者から「この人とだったら問題が起きてもきちんと向き合って解決してくれるだろう」と思われている会社と、「何かあったら逃げそうな会社」とでは、受注確度はまったく違います。設備の優劣や実績だけではなく、「この担当者なら任せられる」という信頼感が、競争力そのものになっているのです。 社長が営業に顔を出す価値 中小製造業で「営業は苦手だから商社に任せきり」という声はよく聞きます。しかしBtoB取引こそ トップの顔が効く世界 でもあります。 たとえばある部品メーカーの事例。とても高品質な加工技術を持ちながらも「営業が弱くて受注が伸び悩んでいる」状況でした。そこで社長自身が営業に同行するようにしました。見込み客との商談では、 「社長自ら来てくれた」というだけで反応が明らかに変わる。品質や価格だけでなく、「この会社の本気度」が伝わったのです。結果的に大型案件の受注につながりました。 特に 新規取引のきっかけ では社長が出る価値は大きい。あなたの言葉には 「この会社全体の責任を背負っている」という重み があり、相手企業の信用を得る近道になるのです。 BtoBは長い...

「うちは特別な技術がないから…」なんて言わないで

 おはようございます。 気持ちの良い朝ですね。今週もよい週になりそうな気がします。 中小製造業の経営者の方とお話していると、こんな言葉をよく耳にします。 「うちは特別な技術があるわけじゃないんですよ」 「他と比べてウチが選ばれる理由って、正直ないと思っています」 でも、私は思います。 そう言っているその“当たり前”の中にこそ、価値があるのではないでしょうか。 普段の仕事に、お客様が感じる良さがある たとえば、何十年と付き合っている取引先から急な試作依頼が入ったとき。 現場は図面を見ただけで「この素材だと厳しいから、代替案を提案しよう」と動き出す。 あるいは、職人さんが機械音のわずかな違いで「このままだとバリが出るな」と気づいて、段取りを変える。 これって、誰にでもできることじゃありません。 マニュアルには書けない、だけど現場で蓄積されてきた“知恵”なんです。 そして、その知恵こそが、御社の価値です。 お客様が評価するのは「技術力」だけじゃない 「うちは特許もないし、高精度加工ができるわけでもない」とおっしゃる方もいます。 でも、お客様が本当に求めているのは、**困ったときに助けてくれる“信頼感や安心感”**です。 • 急ぎの案件にも何とか応えてくれる • トラブルが起きても一緒に原因を突き止めてくれる • 大手が断るような少ロットにも柔軟に対応してくれる お客様は、技術力だけでなく、いざというときに親身になってくれるか?いい加減なことをしないか?人間性にも気を配っています。 実際、Webからの問い合わせでも、「柔軟に対応してくれる会社を探していた」という声は少なくありません。 「特別じゃない」からこそ、伝える意味がある 多くの中小企業が、「うちはオンリーワン企業のような技術はないから・・・」「差別化なんて・・・普通の会社だから。」と感じていること自体がチャンスです。 なぜなら、あなたと同じようにちゃんと自社の強みを言葉にして発信している会社が少ないから。 だからこそ、御社の「当たり前」を見える形にすれば、それだけで価値になります。 たとえば、こんなことを発信してみてください。 • どんな相談が多くて、どう対応しているか • 失敗から学んだこと、改善したこと • 長年付き合っているお客様に、なぜ継続してもらえているのか 最後に:価値を見...

「頑張ってるのに成果が出ない」——その原因、工場の外にありませんか?

 おはようございます。 今週もよい一週間になるようがんばります。 製造業にとって「ものづくりの強化」は永遠のテーマです。 製造工程を改善し、仕掛品を減らし、リードタイムを短縮する。その積み重ねが競争力を生む。これは誰もがわかっていることです。しかし、事業全体を俯瞰すると、「本当のボトルネック」は工場の中ではなく、 工場の外 にある場合が少なくありません。 「知られていない」ことが最大の壁だった 以前、ある中小製造業の事例をご紹介しました。技術力には定評がありましたが、新規の引合いがまったく増えない。よくよく話を伺うと、そもそも市場に 存在を知られていない ことがボトルネックだったのです。そこでホームページを一新し、「はじめて見る人にも伝わる」構成に見直しました。検索エンジンを使った広告やSEOを地道に積み重ね、見込み客が集まるようになり、新聞や自治体などのメディア露出も重なって認知度が上昇。営業の場も展示会や問い合わせへと広がり、チャンスが一気に増えました。 次は「品質」が新たなボトルネックに 露出が増えると、今度は 大手企業からの問い合わせ が増えました。それまで求められていた品質基準よりも、さらに高いレベルが要求されるようになり、今度は工場の改善フェーズへ。生産設備の見直し、品質管理体制の整備、社員教育、ISO認証の取得などに取り組み、大手企業との取引に応える準備が整っていきました。 そして、営業効率・対応力の壁 品質改善を乗り越えたと思ったら、今度は 問い合わせの数に対して、営業対応が追いつかない という新たなボトルネックが浮かび上がりました。限られた人員で、より質の高い見込み客に絞って対応する必要があり、製品カタログの整備、代理店の拡充、ホームページでの説明強化などに取り組み、営業効率の改善に力を入れることに。 そして今、「採用」が次のボトルネックに 最近では、 人が足りない という課題が目立ち始めました。営業強化にしても、品質対応にしても、 現場を支える人材なしには始まりません 。しかし、採用活動も簡単ではない。「うちはまだ小さいから」「地方だから」とあきらめてしまうと、本来得られるはずの成長機会も逃してしまいます。実際に成果を出している企業は、採用にも自社の強みやビジョンを打ち出し、ホームページを使って 求める人材にアプローチ しています。採用...

大切なのは「人に会うこと」「伝えること」「動くこと」

 おはようございます。 今週も真剣に取引先開拓に取り組む製造業の経営者とできるだけ多く面談したいと思います。 製造業の経営を取り巻く環境は、日々めまぐるしく変化しています。品質向上、コストダウン、そして納期短縮と、現場の努力には頭が下がる思いですが、残念ながらそれだけでは受注が増えるとは限りません。どんなに優れた製品や技術があっても、それが「知られていなければ」「検討の土俵にすら上がらない」 —— これは製造業でよくある現実です。 だからこそ今、営業の強化が必要です。そしてその第一歩が、「人に会うこと」「伝えること」「動くこと」です。 会うことで、現場の声を拾い上げる 気心の知れた取引先との商談ももちろん大切です。しかし、そればかりでは発想はマンネリになりがち。やはり緊張感のある商談、新しい出会いのなかでこそ、アイデアは生まれ、現状を打破するためのヒントが見えてきます。新しい企業と直接話すことで得られる情報、課題、目標は、何よりのヒントです。相手の声に真摯に耳を傾け、自社の強みと照らし合わせることで、これまでになかった切り口が見えてくるのです。 Web会議の便利さも実感していますが、やはり“会う”ことには特別な価値があります。空気感や表情、ちょっとした言葉の端々から本音が垣間見える——それがヒントになります。移動時間がかかっても、「会う価値」があるかどうか、お互いにシビアに見極めながらも、可能性を信じて動いていきたいと思います。 営業の基本は「まず動く」こと 「失敗したらどうしよう」——その気持ちが動きを鈍らせます。ですが、状況は待ってくれません。情報を集めているうちにライバルに出し抜かれる、なんてこともざらにあります。 営業強化で成果を出している企業は、動きながら考え、動きながら改善しています。完全に準備が整ってから動こうとするのではなく、まず会いに行く、話を聞く、提案する。そのなかで相手のニーズに気づき、自社の伝え方を調整し、精度を高めていくのです。 何より、営業を止めていては「知られる」チャンスすら得られません。どんなに素晴らしい技術や製品も、知られていなければ選ばれることはない——これが現実です。 知ってもらう努力こそ、成長の源泉 ホームページ、パンフレット、展示会、紹介——手段は様々ありますが、大事なのは「知ってもらうための行動」を続けることで...

特注品メーカーのホームページ──信頼と情報開示が新規開拓を左右する

 こんにちは。 明日から楽しみな商談が続きます。いつもどおり商談を楽しみ真剣に意見をぶつけます。 「うちは特注対応が強みです」 そう胸を張る中小の生産財メーカーは少なくありません。しかしその一方で、「ホームページからの問い合わせがほとんどない」「新規の相談が来ない」といった悩みを抱えている企業も数多く見かけます。 なぜでしょうか? それは、強みをどう伝えるかの工夫が足りないからです。特注対応は、モノが存在しない分、どうしても “ 見えづらい ” のが難点。ましてや BtoB で信頼や契約が絡むビジネスでは、扱う情報も慎重にならざるを得ません。「何でもご相談ください」では、ユーザーは相談のきっかけすら掴めないのです。 “ できること ” を明確に伝える 成功している生産財メーカーのホームページには、共通点があります。それは「どこまで対応できるか」が明快であること。たとえば: 対応エリア・納期 最小ロット・対応サイズ 強みとする技術要素 対応できない案件の線引き こういった条件を Q&A 形式で掲載するだけでも、問い合わせの質はぐっと変わります。「とりあえず問い合わせてみよう」ではなく、「この会社なら相談できそう」と思ってもらうことが第一歩です。 実績は“見せ方”が鍵 過去の事例は信頼構築に欠かせませんが、特注対応では守秘義務の壁もあります。そこで効果的なのが、件数や地域別の納入実績、扱った材質や用途の紹介。顧客名を出さずとも「どんな現場で使われているのか」を伝えることはできます。さらに、「このようなご相談を歓迎します」と事例ベースで情報を発信すれば、相談しやすい雰囲気が生まれます。 実績の非公開を明言するのもアリ とはいえ、実績公開は生産財メーカーにとって高いハードルであることは間違いありません。しかし、ここで思考停止せず、公開できないことを逆手にとってなぜ、実績を公開しないのか?     実績非公開のポリシーをホームページで説明する。ユーザー第一と考えあえて実績は非公開にしていることをアピールすることで安心して相談できる環境を少しでも整えることができます。 本気度を見極める工夫を ホームページ経由の問い合わせが増えると、やがて対応しきれなくなる時期がきます。そのときに重要なのが “ 本気の...